研究課題/領域番号 |
22K15406
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岩崎 健 九州大学, 大学病院, 准教授 (40766185)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | メルケル細胞癌 / メルケル細胞ポリオーマウイルス / 腫瘍内不均一性 |
研究開始時の研究の概要 |
メルケル細胞癌MCCは、約80%でMCPyVにより発癌するが詳細機構は不明である。申請者は、MCPyV陰性例において癌シグナル経路の活性化、H3K27me3ヒストン修飾の低下を認め、予後不良となることを報告しMCCの病態を遺伝子変異、遺伝子発現前のエピゲノム異常、タンパク発現・修飾異常を体系的に明らかにしてきた。腫瘍組織を構成する微小環境には高度な不均一性がありそれらが腫瘍細胞における遺伝子変異・エピゲノム状態、遺伝子発現状態の多様性をもたらすることが明らかとなってきた。本研究は形態情報とマッチさせた空間マルチオミクス解析を単一細胞レベルで行い腫瘍細胞の集合体としての腫瘍の性質を解明する。
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研究実績の概要 |
皮膚悪性腫瘍のメルケル細胞癌(MCC)は、約80%でメルケル細胞ポリオーマウイルス(MCPyV)により発癌する。申請者は、、MCCの腫瘍病態を遺伝子変異、遺伝子発現前のエピゲノム異常、タンパク発現・修飾異常にいたる一連の流れを体系的に明らかにしてきた。近年は、腫瘍微小環境に着目し、腫瘍間質におけるIndoleamine 2,3-dioxygenase-1(IDO1)発現が予後不良因子であること、腫瘍細胞においてはMCPyV陽性例と陰性例とでIDO1発現パターンが異なることを明らかにしている。 本年度は、T cell immunoreceptor with immunoglobulin and ITIM domains(TIGIT)/CD155免疫チェックポイント経路、制御性T細胞マーカーであるFOXP3に特に着目した腫瘍微小環境の解析を行った。 メルケル細胞癌病理組織検体および公開RNA-seqを用いて解析した。 免疫染色で各種免疫チェックポイント分子の発現と浸潤する免疫細胞の局在について腫瘍中心部と腫瘍辺縁部に分けて解析を行った。 まず通常、免疫細胞に発現する免疫チェックポイント分子Xがメルケル細胞癌においてAberrantに発現することを見出し、これらが治療標的となりうることを明らかにした。 また、分子Yを発現する免疫細胞の数は、腫瘍辺縁部に中心部よりも多く認められ、浸潤が多いことは予後良好因子であることを見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定の計画書通りに、データ取得を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画に従って進めていく。
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