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ヒト骨髄線維症において造血幹細胞移植により骨髄の造血支持能が回復する機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K15425
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分49020:人体病理学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

倉重 真沙子  大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (10836422)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2022年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードCAR細胞 / 造血幹細胞ニッチ / 骨髄線維症 / 造血幹細胞移植
研究開始時の研究の概要

骨髄増殖性腫瘍に伴う骨髄線維症(MF)では線維化とともに造血不全が進行する。マウスにおいては、造血幹細胞ニッチの構成細胞であるCAR細胞が線維芽細胞の主な供給源であり、線維芽細胞への分化に伴い造血支持能が低下することが明らかになった。しかし、ヒトMFにおいてCAR細胞が線維芽細胞に分化するかは不明で、線維化とともに造血不全の進行した骨髄がHSCT後にどのように造血支持能を回復するかは明らかでない。本研究ではヒト組織を用いた遺伝子発現解析やキメリズム解析を行い、MFで増殖する線維芽細胞の起源やMFのHSCT後に造血を支持する細胞を明らかにする。

研究実績の概要

造血幹細胞ニッチの研究においては、CXCL12やSCFなどのサイトカインの遺伝子発現解析に、従来はFACSとqRT-PCRを組み合わせた方法が用いられており、近年ではシングルセル解析も実施されている。しかしながら、これらの方法では対象となる細胞を組織から単離する必要があり、結果としてターゲット細胞の組織内局在に関する情報が失われてしまう。我々は、骨髄線維症(MF)の造血微小環境を正確に解析するためには、骨髄組織を1細胞レベルでin situで解析する組織学的手法が不可欠であると考え、蛍光免疫染色とRNA in situ hybridizationを同時に行うin situ遺伝子発現解析法やin situキメリズム解析法を確立した。
ヒトの骨髄線維症(MF)の病理組織標本において、in situ遺伝子発現解析法を実施し、MFにおけるCAR細胞がI型コラーゲンの主要な産生細胞であることを確認した。また、MF患者の骨髄髄腔内のCAR細胞の単位面積あたりの数は正常コントロールと比較して有意に増加していた多重蛍光免疫染色を行い、MFにおいてCAR細胞の一部がαSMA陽性細胞に分化することが示唆される結果をえた。さらに、in situ遺伝子発現解析法により、MFの重症例ではCAR細胞におけるCXCL12の発現が低下しているが、造血幹細胞移植後の早期にCAR細胞がCXCL12産生能を回復することが確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

造血幹細胞移植前後のCXCL12の推移についての実験内容および結果は当初の計画通りであった。

今後の研究の推進方策

検体の収集をさらに進め、in situ キメリズム解析やNGS等を用いた解析を併せて検討する。

報告書

(1件)
  • 2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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