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ジストロフィンによる精子の形態と運動の制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K15447
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分49030:実験病理学関連
研究機関国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター

研究代表者

峰岸 かつら  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 遺伝子疾患治療研究部, 室長 (60568814)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードデュシェンヌ型筋ジストロフィー / ジストロフィン / ユートロフィン / 精子 / 細胞骨格 / 発生生物
研究開始時の研究の概要

ジストロフィンは、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの責任遺伝子として知られており、筋組織における機能について解析が古くから進められている。一方でジストロフィンは筋組織以外においても発現がみられる。申請者は中でも精子におけるジストロフィンおよびジストロフィンのホモログであるユートロフィンの発現に着目した。DMDモデルマウスであるmdx3CVでは精子の運動能の低下がみられたことから、ジストロフィンは精子の運動に関与していることが示唆される。申請者はこれらの因子が精子の構造を維持するメカニズムに関与していると仮説をたて、DMDモデルマウスを用いて検証する。

研究実績の概要

DMDは、Duchene (デュシェンヌ)型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy: DMD)の責任遺伝子として単離された。DMDは、X染色体上に存在する遺伝子であり、DMD遺伝子の産物であるジストロフィン・タンパク質は筋組織に発現している。DMD患者では進行性の筋萎縮・筋力低下が生じることが知られている。
ジストロフィン・タンパク質の筋組織における機能についての解析は古くから進められている。一方でDMDの遺伝子産物であるジストロフィンには各種アイソフォーム(Dp)が存在し、筋組織以外においても発現がみられる。本研究の研究代表者は中でも精子におけるジストロフィンおよびジストロフィンのホモログであるユートロフィンの発現に着目した。Dmd遺伝子に変異を持つDMDモデルマウスmdx3CVでは精子の運動能の低下がみられたことから、ジストロフィンは精子の運動に関与していることが示唆される。
筋組織において、ジストロフィンは細胞質内のアクチンと結合し細胞膜の糖タンパク質と複合体を形成することで筋細胞の構造を維持している。このことから、本研究の研究代表者はジストロフィンが精子においてもアクチン骨格系を制御することで、「精子の運動」および、「先体の形態形成・維持」に関与しているのではないかと考えている。
本研究は、ジストロフィンとユートロフィンの精子での機能を明らかにすることによって精子の構造および運動を制御するメカニズムの解明を目指している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の研究代表者によって、ジストロフィンおよびユートロフィンが精子の鞭毛に加え特に頭部の先体(acrosome)に強く局在していることが明らかになり、さらに、Dmd遺伝子に変異を持つDMDモデルマウスmdx3CVだけではなく、mdx23, mdx52とユートロフィンのダブル変異マウスにおいて精子の運動能が低下することが明らかになった。マウスだけではなく野生型の犬の精子においてもジストロフィン・タンパク質が先体(acrosome)に強く局在していることが明らかになり、本研究において種間を超えたジストロフィンの普遍的な役割を明らかにできると考えている。

今後の研究の推進方策

今までの実験の結果を踏まえてジストロフィンアイソフォーム(Dp) の発現パターンが異なる複数のDMDモデルマウスやユートロフィン変異体マウスを用いて引き続き検証する予定である。研究代表者が所属している研究機関において、野生型および筋ジストロフィー犬を維持しており、これを用いることによって種間における比較検討も可能である
本研究を通して、ジストロフィンとユートロフィンの精子での機能を明らかにすることによって精子の構造および運動を制御するメカニズムの解明を目指している。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Techniques for Injury, Cell Transplantation, and Histological Analysis in Skeletal Muscle2023

    • 著者名/発表者名
      Motohashi Norio、Minegishi Katsura、Imamura Michihiro、Aoki Yoshitsugu
    • 雑誌名

      Methods in molecular biology (Clifton, N.J.)

      巻: 2640 ページ: 193-205

    • DOI

      10.1007/978-1-0716-3036-5_14

    • ISBN
      9781071630358, 9781071630365
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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