• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

エボラウイルス分泌型糖タンパク質sGPの病原性発現分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K15473
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分49060:ウイルス学関連
研究機関長崎大学

研究代表者

古山 若呼  長崎大学, 高度感染症研究センター, 助教 (60908903)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードエボラウイルス / 分泌型糖タンパク質 / sGP
研究開始時の研究の概要

エボラウイルスは、ヒトを含む霊長類に高い致死率を伴う重篤なエボラウイルス病を引き起こすが、現時点における有効な予防、治療法は限定的である。さらに、その病原性発現因子に関する知見も極めて限られている。これまでエボラウイルスの分泌型糖タンパク質(sGP)が感染初期から動物血清中に分泌され、病原性に関与することが判明している。本研究では、sGPの病原性発現に関わる詳細な分子機構を解明するため、エボラウイルスの感染初期標的細胞におけるsGPの分泌経路ならびに、分泌したsGPを取り込んだ標的細胞での細胞内動態を解明することを目的とする。

研究実績の概要

エボラウイルス(EBOV)はヒトを含む霊長類に高い致死率を伴う重篤なエボラウイルス病(EVD)を引き起こすが、現時点における有効な予防、治療法は限定的である。エボラウイルス粒子には、表面糖タンパク質(GP)が唯一存在する。GP遺伝子から少なくとも3種類のタンパク質が翻訳され、中でも分泌型糖タンパク質sGPは、GP遺伝子産物中7割以上の発現を呈する。先行研究によって、sGPは、致死的個体において血中に高濃度検出されること、また、エボラウイルスの主要標的臓器である肝臓や腎臓においてウイルスの感染増強を引き起こすことが判明しており、病原性との関連が示唆されている。しかしながら、sGPの病原性発現機構については不明な点が多い。そこで本研究では、sGPの分泌経路ならびに関連する宿主因子の解明を目的とした。
本研究では、EBOVの初期標的細胞である樹状細胞、ならびに主要標的臓器である腎臓由来の細胞を用いて検証を行った。まず、これら細胞にsGP発現プラスミドを形質導入し、各種細胞内小器官マーカーを指標に免疫蛍光染色法によりsGPの局在を共焦点レーザー顕微鏡を用いて解析した。さらに、主要な膜輸送遺伝子を標的としたレンチウイルスCRISPR/Cas9ライブラリーを用いて、141のノックアウト細胞株を作製した。各ノックアウト細胞株にsGP発現プラスミドを形質導入し、放出されたsGPの量をサンドイッチELISAを用いて定量し、sGPと相互作用する宿主因子候補を同定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

研究代表者はエボラウイルスが分泌する糖タンパク質sGPの病原性発現機構ならびに分泌機構の解明を目的として、研究に熱心に取り組み、研究計画調書に記載した研究計画を着実に遂行し成果を出している。今年度は、これまで使用したことがなかった樹状細胞を用いて検証を行い、腎臓由来細胞株との比較を行った。さらに、sGPと相互作用する宿主因子同定のため、CRISPR Cas9スクリーニングシステムを用いて検証を行うなど、当初の研究計画よりも発展した研究を行っているため、区分は(1)当初の計画以上に進展している。とした。

今後の研究の推進方策

今後は、同定された複数の宿主因子について詳細な解析を行い、得られた結果を米国ロッキーマウンテン研究所のBSL-4施設にて、野生型EBOVを用いて検証を行う予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)

  • [学会発表] Development of a visualizing system for the Ebola virus glycoprotein2024

    • 著者名/発表者名
      Wakako Furuyama, Miako Sakaguchi, Kento Yamada, and Asuka Nanbo
    • 学会等名
      2024 International Conference on Emerging Infectious Diseases (EID) in the Pacific Rim
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Characterization of the secretion pathway of Ebola virus soluble glycoprotein2023

    • 著者名/発表者名
      Wakako Furuyama & Asuka Nanbo
    • 学会等名
      第70回日本ウイルス学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] エボラウイルス分泌型糖タンパク質sGPの病原性発現機構の解明2023

    • 著者名/発表者名
      古山若呼、南保明日香
    • 学会等名
      第96回日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 米国BSL-4施設における高病原性ウイルスに関する研究紹介2023

    • 著者名/発表者名
      古山若呼
    • 学会等名
      第96回日本細菌学会総会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi