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EGFR遺伝子変異陽性肺がんにおけるアデノシン経路を活用した免疫療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K15503
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分50010:腫瘍生物学関連
研究機関旭川医科大学

研究代表者

吉田 遼平  旭川医科大学, 医学部, 客員助教 (40792883)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
キーワードEGFR肺がん / アデノシン経路 / EGFR遺伝子変異 / CD73 / DPP4 / 免疫チェックポイント阻害薬
研究開始時の研究の概要

がん治療において免疫療法はパラダイムシフトをもたらした。しかし、がん患者の約2割程度にしか奏功しないことから、その治療抵抗性の原因を解明するための研究が求められている。そのなかでアデノシン経路はICIへの治療抵抗性の原因として報告され、新たな治療標的となり得ることから注目が集まっている。2018年にEGFR遺伝子変異陽性肺がんに対して現在の標準治療となるEGFR-TKIオシメルチニブが保険適応となったが、今後はオシメルチニブに耐性機序を獲得した患者数の増加が予想される。本研究はこれらの患者群に注目しEGFR-TKIの後次治療として将来的な臨床応用の実現へ向けた明確な目標の元に進める。

研究成果の概要

EGFR遺伝子変異陽性肺がん(EGFR肺がん)におけるICIs抵抗性の原因解明としてアデノシン経路に含まれるCD26の重要性が判明した。EGFR肺がん細胞株HCC2279において、CD26の発現が低い細胞(CD26-Low)はSTINGの発現が高く、これが免疫応答を促進する可能性を示唆している。さらに、CD26-Low細胞でSTINGをノックアウトするとCD26の発現が顕著に上昇し、cGAS-STING経路がCD26の発現を抑制的に制御することが示された。これにより、EGFR肺がんにおけるCD26発現の抑制が新たな免疫治療法の開発に繋がる可能性が示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、EGFR肺がんにおけるICIs抵抗性のメカニズム解明に寄与し、特にCD26とcGAS-STING経路の関与を示した点で学術的に重要である。これにより、CD26の発現を低下させることで免疫応答を高める新たな治療戦略が提案できる。また、EGFR遺伝子変異陽性肺がん患者に対する治療の選択肢が増えることで、治療効果の向上と副作用の軽減が期待され、社会的意義も大きい。これらの知見は、今後の新規免疫療法の開発に向けた基盤となる。

報告書

(1件)
  • 2023 研究成果報告書 ( PDF )

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2025-01-30  

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