研究課題/領域番号 |
22K15508
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
武田 真 浜松医科大学, 医学部, 助教 (50839157)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 浸潤性膵管癌 / S1P / 膵癌 / SPNS2 / 脂質メディエーター |
研究開始時の研究の概要 |
スフィンゴ脂質代謝物であるsphingosine-1 phosphate (S1P)はbioactive lipid mediatorであり,S1P受容体を介して遊走・増殖を制御している.S1P signaling pathwayは,細胞内で生成されたS1Pが細胞外に放出され,受容体を介して情報が伝達されるものである.S1Pのtransporterであるspinster homolog 2 (SPNS2)は癌の新規治療標的として注目されているが,詳細な機序は解明されていない.本研究は,浸潤性膵管癌とSPNS2に注目し, 脂質メディエーターを癌治療標的とする新たな治療展開へとつながると考える.
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研究実績の概要 |
膵臓癌は最も予後不良な癌である.肥満と高脂血症が膵臓癌のリスクファクターとして報告されているように, 膵臓癌と脂質には密接な関係があり,近年,脂質メディエーターであるsphingosine-1 phosphate (S1P)と癌との関連が報告されている。S1P signal pathwayの治療標的として,S1P産生酵素、S1P受容体、S1P自体の阻害剤が存在するが,基礎実験で有効な結果が得られても臨床応用までに至ら ないのが現状である。そこで新規治療標的としてS1Pのtransporterであるspinster homolog 2 (SPNS2)に注目し、膵癌におけるSPNS2の作用機序を解明することを目的とした.本年度の計画は以下の通りである。ヒト膵臓癌細胞株4種(MiaPaca2、Panc1、Capan2、BxPC3)を用いて,1.S1P添加実験:S1Pの添加により細胞増殖能,浸潤能を評価する.2.SPNS2をノックダウン し細胞増殖能,浸潤能を評価する.培養上清中のS1Pの濃度変化をELISA法により測定し,内因性のS1Pが細胞増殖に関与しているか検討する.3.SPNS2をノックダウンしS1Pを添加.細胞増殖能,浸潤能を評価し,内因性のS1Pが細胞増殖に関与しているか検討する. 本年度の成果は、S1P添加実験、SPNS2ノックダウン、培養上清中のS1P濃度測定の予定
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ヒト膵癌細胞癌株3種(MiaPAca,Panc1, BxBC3)におけるS1P添加実験を行うにあたり、S1Pの毒性を確認し、適切なS1P濃度を現在検討した。 S1Pの濃度設定に時間を要している。S1Pの阻害剤実験も同時進行で施行しているが十分な結果が得られていない。 当初の予定よりも条件設定に時間をようしており全体としてやや遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
S1Pの濃度設定に時間を要しているため、内因性のS1P濃度測定を施行することとした。 SPNS2をノックダウンし内因性のS1P濃度の変化と増殖能の変化を確認していく。
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