研究課題/領域番号 |
22K15529
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
甲斐田 剛圭 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (80792580)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 肝細胞癌 / C5aR / 補体 / PD-L1 / 肝腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
肝細胞癌は未だ難治性の消化器癌の1つであり有効な抗がん剤治療は数少なく、効果も乏しいのが現状である。近年新しく開発され脚光を浴びている免疫チェックポイント阻害剤の恩恵を受けられる症例もほとんど見られない状況である。補体ケモカインであるC5aは、ヒト免疫機構における重要な因子であり、がん細胞においてもその受容体であるC5aRの発現は増殖能や浸潤能に関係し予後に影響を与えることがわかっている。免疫チェックポイント阻害剤とC5a-C5aR axisの相互関係が肝細胞癌に与える影響について検証し、臨床的意義を明らかにしたい。
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研究成果の概要 |
臨床検体における免疫染色による発現解析を実施し栄養状態や予後の関連を評価した。腫瘍内のPD-L1とPD1は有意に逆相関がみられ、PD-L1陽性症例は無再発生存期間が有意に不良であった。臨床検体においてC5aRの発現を免疫染色で確認した。癌細胞膜表面での発現の程度と予後には明らかな関係が認められなかった。in vitroにおいて、肝臓の間質細胞株の中からC5aR高発現株であるLX2とC5aR低発現である肝細胞癌細胞株のHLF、HLEを用いて共培養を行った。recombinat C5aを用いてLX2を刺激するとHLE、HLFは増殖能の亢進は認めなかったが浸潤能は有意な亢進を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝細胞癌は未だ難治性の消化器癌の1つであり有効な抗がん剤は数少なく、効果も乏しいのが現状である。近年新しく開発された免疫チェックポイント阻害剤の恩恵を受けられる症例が少しずつ報告されて脚光を浴びている。肝細胞癌においてPD-L1陽性症例は、無再発生存期間が有意に不良であった。PD1/CD8が低いほど無再発生存期間が有意に不良であることがわかった。さらにフレイルの人は有意に腫瘍内PD-L1 陽性症例の割合が高いことが判明した。
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