研究課題/領域番号 |
22K15548
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
滝川 雅大 東京理科大学, 理工学部応用生物科学科, 助教 (80807834)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | がん抑制遺伝子 / Hippoシグナル経路 / アポトーシス / p53 |
研究開始時の研究の概要 |
p53PAD7はがん抑制遺伝子であるp53の標的遺伝子であり、細胞増殖抑制やアポトーシスを誘導する働きがある。胃がんや乳がんの一部でp53PAD7のプロモーター領域が高度にメチル化されていることからがんの悪性化に関連していることが示唆されていたが、その詳細な分子的メカニズムは不明であった。本研究ではp53PAD7によるアポトーシス誘導メカニズムを明らかにし、がん抑制機構の詳細な分子メカニズムを明らかにする。
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研究実績の概要 |
胃がんや乳がんの一部でプロモーター領域が高度にメチル化されているp53PAD7遺伝子は、代表的ながん抑制遺伝子p53の標的遺伝子であるがその分子的な機能はほとんど未知であった。我々はこれまでに、p53PAD7蛋白質が細胞外へ分泌されることを発見し、精製したp53PAD7蛋白質を培養培地に添加した際に細胞にアポトーシスを誘導させることを明らかにした。さらに、その受容体分子を同定し、Hippoシグナル経路の転写共役因子として知られるYAP/TAZがp53PAD7によるアポトーシスに関連することも明らかにした。しかしながら、p53PAD7の受容体から、いかにして細胞死のシグナルが伝わるのかは明らかになっていない。生化学的な解析によってp53PAD7によるアポトーシス誘導メカニズムを明らかにすることを本研究の目的として研究を開始した。 p53PAD7蛋白質を添加したのちにYAP/TAZが核内へ移行し、そこで転写因子と働くことで様々な遺伝子を発現上昇させることが知られている。これまではYAP/TAZが核内へ移行したのちに、どのような経路でアポトーシスを誘導していたかは全くわからなかったが、私はある遺伝子のノックダウンによってp53PAD7蛋白質による外因性アポトーシスが抑制されることを発見した。 これまでに知られている外因性アポトーシスでは、様々なリガンド刺激が受容体に受容されることでシグナル伝達が開始され、最終的にエフェクターカスパーゼの活性化が起きることが分かっている。本研究では、既知のシグナル伝達経路との関連を調べ、交絡する経路の解析も進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
p53PAD7によるアポトーシス誘導の分子メカニズムの解明を進めている。本研究ではこれまでの知見を調べた上で関連する分子の特定も進めており、その内のある遺伝子のノックダウンによってp53PAD7蛋白質による外因性アポトーシスを抑制することに成功した。当該遺伝子は研究計画段階では予想していなかった遺伝子であることから、当初の計画以上に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
私はこれまでに、p53PAD7の受容体分子として膜貫通型カドヘリン様蛋白質を複数同定している。それらの分子とHippoシグナル経路との関連はこれまでにも指摘されてきていたが、外因性アポトーシスとの関連は不明である。今後は、p53PAD7蛋白質が受容体分子に受容されたのちに、細胞内にどのようなシグナル伝達を行うかを明らかにする。
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