研究課題/領域番号 |
22K15558
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
神庭 圭佑 京都大学, エネルギー理工学研究所, 研究員 (00795049)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 癌 / ウイルスベクター / 阻害 / グルコース |
研究開始時の研究の概要 |
癌の治療において、腫瘍を取り除いたとしても、癌細胞が残存していた場合、癌の再発や、他部位への転移が生じる可能性がある。癌が除去困難な部位に転移すれば、患者の生命及び生活に重大な影響をもたらす。本研究は、癌細胞のみに選択的に感染するウイルスベクターを用いて、癌細胞の栄養の取り込みを阻害し、恒久的に癌細胞の生命活動を低下させることを目指す。加えて、あえて癌細胞を殺さないことによって、癌細胞から効率的に別の癌細胞にウイルスを感染させる。これにより、癌の進行を恒久的に遅延することを目指す。本研究が達成できれば、既存のあらゆる治療法と併用し、癌の治療効果、及び健康余命を飛躍的に改善できると期待できる。
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研究実績の概要 |
ウイルスベクターを用いた癌の不活性化に先駆けて、観測方法の確立に注力した。現時点では、蛍光を用いた観測に予備的な知見を得た。並行して阻害剤の候補としてHIVのVifタンパク質の核酸結合能及び、ヒト細胞内でヒトタンパク質を取り込み複合体を形成する性質に着目して、その機序について研究を行った。このVifタンパク質により形成される複合体 (Vif複合体) が、ヒトの抗ウイルス因子APOBEC3タンパク質のうち複数のものを阻害することについて、Vif複合体とAPOBECタンパク質の相互作用が重要であることを明らかにした。加えて、Vifタンパク質に特異的に結合するRNAアプタマーを得、このアプタマーがVif複合体によるAPOBEC3タンパク質の無力化を阻害することも明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
標識方法の確立について時間を要している。現時点では、蛍光分子を用いたアッセイに見込みがあるのではないかと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
グルコースの取り込みについて、観測に適した系をいくつか検討する。その結果に基づいて、ノックダウン等により、どのような阻害が起こるかを確認する。 並行して、評価系で使用し得るタンパク質についての物性や機能の評価を行う。
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