• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

Ewing肉腫に対するHLA-A24拘束性ネオアンチゲン特異的免疫細胞療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K15612
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
研究機関順天堂大学

研究代表者

石井 翠  順天堂大学, 医学部, 助教 (50637866)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードiPSC / CTL / Ewing肉腫 / 免疫細胞療法 / iPS細胞
研究開始時の研究の概要

転移性Ewing 肉腫は予後不良で標準治療が未確立で新規治療開発が急務である。申請者はEwing 肉腫のEWS/FLI1 融合遺伝子の融合部分がneoantigen であることに着目し、HLA-A02 拘束性EWS/FLI1 特異的iPS 細胞由来若返りCTL(EWS/FLI1-rejuvenated CTL; EWS/FLI1-rejT)を作製しその抗腫瘍効果を示した。一方で、HLA-A24 拘束性EWS/FLI1-rejT療法を開発できればより多くの日本人を対象にできる。本研究ではHLA-A24拘束性エピトープを同定してEWS/FLI1-rejT を作製しその抗腫瘍効果を示す。

研究実績の概要

今年度は、他の健常人ドナーから同じように誘導可能かを検討するため、作製した6種類のうち2種類のペプチドを用いて細胞傷害性T細胞(CTL)誘導を行った。その結果、わずかに誘導されていたが、クローンを樹立するに至らなかった。より大きなスケールで再度誘導することを計画している。
HLA-A24のTCRをクローニングするために必要なコンストラクトを設計し、サブクローニングする準備を行った。TCRのα鎖、β鎖の可変領域は変動するが、それぞれの定常領域は変わらないため、遺伝子合成後にPCRを行って増幅した。さらに、TCRを発現させたことが目視で確認できるよう、2Aシーケンスを入れて3’側にmCherryを設計した。α鎖とβ鎖の可変領域についても遺伝子合成後にPCRを行って増幅した。これらのTCR構成遺伝子を適切な順番に繋ぎ、プロモーター、TCR遺伝子、2Aシーケンス、mCherryという順番でサブクローニングを行った。
TCR遺伝子発現プラスミドを作製後、末梢血T細胞に発現させる場合には内在性TCRとのミスペアリングが問題になるため、α鎖、β鎖の定常領域をノックアウト可能なgRNAを準備した。CRISPR/Cas9を使ったTCRのノックアウトは実際にこれまでに得られたT-iPS細胞を用いて行った。α鎖のTCRのみ、β鎖のTCRのみ、α鎖とβ鎖の両方をノックアウトしたT-iPSを作製した。TCRの定常領域が問題なくノックアウトできているかどうか、ジェノタイピングPCRを行って確かめた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

CTLクローンの樹立には至らなかったが、健常人ドナーから細胞傷害性T細胞を誘導することについては複数のドナーから誘導可能であることが分かった。また、クローンを樹立しなかった分、TCRを遺伝子発現させるプラスミドのクローニングをすすめ、TCR遺伝子配列が判明後にスムースにクローニングできるようにした。また、TCR定常領域をノックアウト可能なgRNAを入手し、末梢血T細胞での実験へ向けて準備した。

今後の研究の推進方策

今後は再度、絞り込んだ2種類の改変エピトープを用いて健常人ドナーよりCTL誘導を行う。さらにsingle cell cloningを行いCTLクローンの樹立を目指す。HLA-A24拘束性EWS/FLI1 特異的CTLクローンが得られた後、CTLクローンの細胞傷害性試験を行い、高い細胞傷害性を持つTCRを持っているCTLクローンを選択、センダイウィルスベクターを用いてT-iPS細胞を樹立する。一方で、TCR遺伝子の全長配列を同定し、TCR発現ベクターを作成する。再分化誘導を行って得られたHLA-A24拘束性EWS/FLI1 特異的rejTとTCR-T細胞を作製し、それぞれ細胞傷害性試験を行う。in vivoでの抗腫瘍効果を無治療群や末梢血由来CTL 投与群と比較し、生存期間延長効果を試験する。
健常人ドナーからのCTLクローンの樹立が最も肝心である。場合によっては複数のドナーから誘導を試みより強いCTLクローンを得ることも考慮しながら実験を進めていきたいと考えている。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi