研究課題/領域番号 |
22K15665
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
紙谷 司 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (30816377)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 介護予防 / QOL / 高齢者 / 地域 / 要介護 / Quality of life |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者が要介護に至る過程ではQuality of life(以下QOL)の低下を伴う。QOLは身体的、 精神的、社会的健康度で構成され、さらに各健康度を構成する下位概念(ドメイン)に分け られる。申請者はある一時点の身体的QOLが将来の要介護リスクとなることを報告した。本研究ではこの知見をさらに深めるべく、大規模地域コホート研究において、1)ドメインの組み合わせ(横断的パターン)、2)ドメインごとの経時的変化(縦断的パターン)を機械学習によって分類し、要介護リスクに寄与するQOLの低下パターンを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は、大規模地域コホート研究において、1)QOLドメインの組み合わせ(横断的パターン)、2)QOLドメインごとの1年間の経時的変化(縦断的パターン)を機械学習によって分類し、要介護リスクに寄与するQOLの低下パターンを明らかにすることを目的としている。 2022年度はそのベースライン調査として10月に調査票による悉皆調査を実施した。対象は福島県在住の65歳以上の高齢者のうち要介護認定を受けていないものと した。自治体の協力を受けて住民台帳から対象者を抽出し、調査票を郵送した。またWeb調査フォームも作成し、Web回答が可能な場合はそちらも受け付けた。調査項目には、基本情報、生活習慣(飲酒・喫煙・運動)、QOL尺度であるQGEN10、運動機能、介護認定有無などが含まれた。また、同意が得られた者について自治体から国保データベースの提供を受けて過去5年間のレセプトデータを収集した。 調査票は6270名に郵送され、結果として4216名から回答があった。 2023年度は同集団においてQGEN10を含む追跡郵送調査を行い、QOLの1年間の経時的変化を評価した。調査票は6021名に郵送され、結果として3427名から回答を得た。現在電子データとして入力し、クリーニングを行っている。また別の自治体においても200名程度を対象に同様の調査を行い、今度同定されるQOLのパターン分類の再現性について検証を行う予定である。 今後、追跡期間中の要介護認定の新規発生状況、及び転居の有無については自治体からデータ提供を受け、また死亡日時、死因等のデータについても死亡小票の利用申請手続きを進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度はベースライン調査となる調査票調査を実施し、2023年度はQOLの追跡調査を含む郵送調査を予定通り行った。要介護認定や死亡小票の取得に関しては手続き中であるが、2024年度中には取得できる見込みであり、予定通り一つ目の課題であるQOLドメインの横断的パターンと要介護発生の関係についての分析に取り掛かれる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度はまず2023年度の調査データのクリーニングを完了し、2022年度からのQOLドメインごとの変化に関して記述する。2022年度のベースライン調査以降の要介護発生状況について自治体からデータを取得し、一つ目の課題である要介護の発生を予測するため のQOLドメインの組み合わせ(横断的パターン)に関する分析を行う予定である。分析結果については関連学会での発表、および原著論文の作成を進めていく。
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