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カルバペネマーゼ産生菌のスクリーニングに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K15689
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52010:内科学一般関連
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

斎藤 恭一  福島県立医科大学, 医学部, 助教 (10835961)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワードカルバペネム耐性菌 / カルバペネマーゼ産生菌 / 薬剤感受性 / スクリーニング / CPE / CRE
研究開始時の研究の概要

細菌感染症治療の切り札の一つであるカルバペネム系抗菌薬が無効なカルバペネム耐性菌は、薬剤耐性菌問題の中でも喫緊の課題です。その中でもカルバペネム薬を分解してしまう酵素カルバペネマーゼを産生する菌は、治療が難しいだけでなく、医療機関における院内感染の原因になることもあり、とりわけ重要です。

カルバペネマーゼ産生菌を検出する方法は種々が報告され実施されていますが、コストや手間を要するため日常的に実施できる検査ではないので、一次的なカルバペネマーゼ産生菌のスクリーニングが必要です。本研究は、低コストで手間が少なく病院検査室で日常実施できるカルバペネマーゼ産生菌スクリーニング手順の確立を目指します。

研究実績の概要

幅広い原因菌に用いられ、強い抗菌力を有するカルバペネム系抗菌薬が無効なカルバペネム耐性菌は近年の耐性菌問題の中でも喫緊の課題である。特にカルバペネム薬を加水分解して無効化する酵素カルバペネマーゼを産生するカルバペネマーゼ産生菌は、治療が難しいだけでなく検出が難しいために医療機関内で蔓延し、アウトブレイクを引き起こすこともあり、臨床的にも感染管理の面でもとりわけ重要である。

現在はスクリーニング用の寒天培地やカルバペネム不活化法(CIM)などの表現型検出法、およびPCR法を用いた遺伝子解析などによってカルバペネマーゼ産生菌を検出しているが、これらの方法は人員や手間およびコスト面から日常的にカルバペネマーゼ産生菌を監視するには不向きで、かつ高度な知識が求められる。そのため本研究では低コストで手間が少なく病院検査室で誰でも日常的に実施できるカルバペネマーゼ産生菌スクリーニング手順の確立を目指す。

初年度には収集したカルバペネム耐性菌(約300株)を解析し、カルバペネマーゼ産生菌とそれ以外の耐性機序によるカルバペネム産生菌に分類した。今年度は、収集および解析したカルバペネム耐性菌に対してイミペネムおよびエルタペネムを用いた液体培地によりスクリーニング環境を想定し、感度および特異度それぞれ98%前後でのスクリーニング環境の構築に至った。さらに次年度には、構築したスクリーニング環境において偽陰性および偽陽性を示した菌株を中心としてβ-ラクタマーゼ阻害薬などを加えてより高精度のスクリーニング環境の構築を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当該年度において予定した実験計画のうち、以下のように完了している部分と完了していない部分がある。

・収集したカルバペネム耐性菌(約300株)に対して、種々の抗菌薬を用いたスクリーニングを実験し、感度および特異度98%前後のスクリーニング環境を構築した。

・β-ラクタマーゼ阻害薬を用いて構築したスクリーニング環境の改善、改良に着手する予定であったが、基本環境の構築に時間を要したため次年度に行うこととした。

今後の研究の推進方策

次年度には、β-ラクタマーゼ阻害薬の添加および培養時間や条件の最高などによって構築したカルバペネマーゼ産生菌スクリーニング環境を改善、改良し、スクリーニング感度および特異度をさらに改善することを目標とする。

これについて、すでに入手している実験用試薬に加えて必要と考えられる試薬の購入およびスクリーニング環境の適正化のための機器の導入も検討している。具体的には別種のβ-ラクタマーゼ阻害薬や振盪培養のための機器などを想定している。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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