研究課題/領域番号 |
22K15799
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
馬場 敬一郎 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (80899633)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 放射線治療 / 人工知能 / 頭頸部癌 / 子宮頸癌 / ラジオミクス / 頭頚部癌 |
研究開始時の研究の概要 |
放射線治療は頭頚部癌の治療において中心的役割を担っているが、病変の部位や形状などが多様性に富んでおり、高い治癒率を確保しつつ副作用を最低限にするため患者個々に対して適切な放射線治療計画を作成する必要がある。本研究では頭頚部癌に対して実際に治療を行った患者の臨床情報および治療前や治療途中の画像、放射線治療の線量分布の画像を、実際の治療後の再発の有無や再発の起こった部位などの情報とつなぎ合わせ人工知能による解析を行うことで、患者ごとに癌の治癒率を求めたり再発リスクが高い部位を予測したりできるプログラムの作成を行う。作成したプログラムにより、高い治癒率と低侵襲化を両立した治療プロセスの確立を目指す。
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研究成果の概要 |
頭頸部癌に対する放射線治療を行った症例に関して病変部位におけるラジオミクスによる画像特徴量の抽出を行い、生存期間・局所制御率・無再発生存率等のアウトカムとの関連性について解析した。また、鼻腔・副鼻腔に対する陽子線治療の治療成績について患者を3群に分けて予後を解析した結果、手術+照射群と切除可能だが照射を行った群が全生存率、無増悪生存率、局所制御率が良好であることが明らかとなった。また、子宮頸癌患者で治療前・治療途中のMRI画像を用いて治療後の予後に関する解析を行った。患者を腫瘍の縮小率に応じて3群に分けて予後を解析したところ、縮小率の大きい順に有意に全生存率が良好であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頭頸部癌や子宮頸癌の画像的特徴から放射線治療後の予後を層別化し予測することで、新たに治療を行う患者や治療途中の患者において、根治に必要な放射線の線量や照射範囲を患者個々人に合わせて最適化することができる。すなわち、予後が不良の群においては照射線量を上げることで根治性を高め、予後が良好な群では線量を下げたり照射範囲を縮小したりことで周囲の正常臓器に対する有害事象の出現リスクを低減させることができ、放射線治療の治療成績や患者のQOLをより向上させることができると考える。
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