研究課題/領域番号 |
22K15802
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
|
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
川口 真矢 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (20772114)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 脂肪肉腫 / 軟部肉腫 / MRI / WHO分類第5版 |
研究開始時の研究の概要 |
軟部肉腫の診療は、診断、治療選択、治療が速やかに行われることが重要である。近年、軟部肉腫を対象とした病理診断や化学療法の研究が盛んである。2020年の骨軟部腫瘍・WHO分類第5版では軟部肉腫の診断に免疫染色や遺伝子診断が必須となり、細分化されている。一方で軟部肉腫の画像研究は2010年以前に発表されたものが多く、これらの病理診断は2002年のWHO分類第3版に基づいており、内容が現状にそぐわない。そこで本研究は当院で診断された軟部肉腫をWHO分類第5版に基づいて病理診断を再検討し、診断および治療選択に有用な画像所見をmultiparametric MRI(mpMRI)を用いて検討する。
|
研究実績の概要 |
放射線画像診断領域の研究は古くから「画像と病理の対比」が行われてきた歴史がある。従来の軟部肉腫を対象とした画像研究は、形態診断を主とした従来の病理診断をゴールドスタンダードとし、画像と病理の「形態」を対比することで、画像診断の有用性を検討したものが多かった。しかしながら、軟部肉腫の診断は年々進歩しており、診断に有用な免疫染色法や遺伝子検査が確立され、これに伴ってWHO 分類が改訂されている。従って、従来の画像研究は現状に則した検討が行われておらず、真の意味での「画像と病理の対比」となっていない。本研究では最新の病理診断基準に基づいて診断された軟部肉腫の画像所見を検討することを目的とした。 粘液型脂肪肉腫は粘液を含む脂肪肉腫である。これまでの画像所見の報告では組織学的所見のみで病理診断された粘液型脂肪肉腫の画像検討をおこなっていた。粘液型脂肪肉腫の病理診断ではときに線維粘液肉腫や脱分化型脂肪肉腫との鑑別が困難であり、粘液型脂肪肉腫で陽性となるDDIT3の免疫染色が診断に必須となっている。今回DDIT3陽性を確認した粘液型脂肪肉腫とMDM2陽性を確認した脱分化型脂肪肉腫のMRI所見の検討をおこなった。粘液型脂肪肉腫では粘液器質を反映してT2強調像で著明な高信号を呈し、線状に脂肪が入り込んでいることが特徴である。また脱分化脂肪肉腫で認める高分化脂肪肉腫の成分は粘液型脂肪肉腫では認めなかった。以上をまとめ、論文を作成中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
粘液型脂肪肉腫の画像所見の検討を行った
|
今後の研究の推進方策 |
粘液型脂肪肉腫の画像所見の検討の論文作成を行う 粘液線維肉腫の画像所見の検討を行う
|