研究課題/領域番号 |
22K15816
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 公益財団法人佐賀国際重粒子線がん治療財団九州国際重粒子線がん治療センター(臨床研究部) |
研究代表者 |
寺嶋 広太郎 公益財団法人佐賀国際重粒子線がん治療財団九州国際重粒子線がん治療センター(臨床研究部), 臨床研究部, 医師 (40627676)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 局所進行膵癌に対する重粒子線治療 / 血漿遊離DNA / バイオマーカー / リキッドバイオプシー / 局所進行膵癌 / 重粒子線治療 |
研究開始時の研究の概要 |
切除不能局所進行膵癌に対する重粒子線治療は高い局所効果を認めているが潜在的に遠隔病変をきたしている場合には局所治療による根治は難しい。リキッドバイオプシーは担癌患者の末梢血の採血のみで癌特異的な遺伝子変異を検出できる低侵襲な手法であり新たなバイオマーカーになることが期待されている。本研究では多数の遺伝子変異・融合遺伝子が検出できる遺伝子パネルを用いて次世代シークエンサーによる包括的な遺伝子解析を行う。複数の異常遺伝子のアレル頻度を経時的にモニタリングして既存の検査と比べ局在診断、治療効果予測、再発診断、再発部位診断に有用であるかを検証し臨床的に有用なバイオマーカーとしての意義を確立する。
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研究実績の概要 |
切除不能局所進行膵癌に対する重粒子線治療はX線よりも大線量を投与することで高い局所効果が期待できる。しかし、膵癌では潜在的に遠隔病変をきたしていることも多く、その場合は局所治療の意義は限定的となってしまう現状がある。現行の検体検査や画像診断では、潜在的な遠隔病変の診断は困難である。加えて、重粒子線治療後、腫瘍は緩徐に縮小するものの軟部組織としては残存することが多く、通常のCTによるサイズ変化による評価だけでは不十分で、局所の活動性の評価が難しいことも臨床上の問題となっている。 担癌患者の末梢血液中には、破砕した癌細胞由来の血漿遊離DNAが循環している。末梢血の採 血のみで癌特異的な遺伝子変異を検出できる低侵襲な手法( リキッドバイオプシー)であり、新たなバイオマーカーになることが期待されている。 本研究では、局所進行膵癌に対する重粒子線治療時にcfDNAを採取、抽出し遺伝子パネルを用いて複数の異常遺伝子のアレル頻度を経時的にモニタリングするこ とで、既存の検査と比べ、局在診断、治療効果予測、再発診断、再発部位診断に有用な低侵襲のバイオマーカーとしての意義を確立することを目的としている。 2023年度は組織学的に診断されている局所進行膵癌に対して重粒子線治療を施行する症例集積を継続している状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
局所進行膵癌に対する重粒子線治療は保険診療となり症例数は年々増加しつつある。組織確定例の症例集積は進んでいるが、パネル検査にはまだ至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
組織確定例で重粒子線治療を行う症例に対し、重粒子線治療前、治療終了時、経過観察時に採血を行い、血漿遊離DNAを抽出して遺伝子パネルを 用いた次世代シークエンサー解析を行う予定である。複数の遺伝子異常の変化(アレル頻度の変化)を解析し、膵癌の局在診断、治療効果予測、再発診断、再発部 位診断に関するバイオマーカーとしての有用性について検討していく。
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