研究課題/領域番号 |
22K15817
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
渡邊 史郎 北海道大学, 大学病院, 助教 (10802415)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 甲状腺癌 / I-131 / FDG / オクトレオスキャン / 核医学治療 / 治療効果予測 |
研究開始時の研究の概要 |
再発・転移を伴う分化型甲状腺癌は予後不良であるが治療法が少ない。標準治療であるI-131治療が無効である場合は分子標的薬しかなく、アンメット・メディカル・ニーズが存在する。2021年に認可されたLu-177-oxodotreotide治療はソマトスタチン受容体(SSR)特異的にβ線を照射する治療であり、分化型甲状腺癌への治療応用の可能性がある。本研究では、分化型甲状腺病変毎のFDG PET(分化度)・I-131(ナトリウムヨウ素共輸送体)・In-111-pentetreotide(SSR)の集積の関係・相関を明らかにする研究を行う。この研究により分化型甲状腺癌病変の最適な治療戦略を確立する。
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研究実績の概要 |
本研究遂行の遂行実績として、研究を開始するために前向きでの研究計画書を作成した。その後、北海道大学病院の生命・医学系研究倫理審査委員会での承認を得たのちに、北海道大学病院での研究を実施開始した。再発・転移を有する分化型甲状腺癌症例の患者を対象としたリクルートを行なっており、2023年4月の時点で2例でのデータを取得した。しかし、予想よりも組入基準を満たし、かつ研究参加に同意する患者が少なく、研究計画よりも遅延している。 また、本研究の対象患者募集と並行し、北海道大学病院核医学診療科で、過去に分化型甲状腺癌に対するI-131内用療法を実施した患者の情報を収集している。こちらは後ろ向き研究として、2013年からの症例についてデータベースを作成しており、現時点で、200例程度の症例についてデータの収集が完了している。残りの症例についても収集しながらデータベースを完成し、再発・転移を有する分化型甲状腺癌患者でのI-131集積の有無を予測する因子の抽出を行う。この後ろ向き研究は、本研究における適切な核医学治療の確立に必要な情報となる。 次年度においては、引き続き前向き研究における患者募集を継続し、これらデータの解析を行う。また後ろ向き研究に関しても並行して進め、データの解析を行う。これらの結果をまとめ、再発・転移を有する分化型甲状腺癌における、分子生物学的特徴を明らかにし、学会や論文での発表を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
対象となる症例が少なく、症例収集において遅延している。
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今後の研究の推進方策 |
前向き研究において、対象症例の集積を継続する。関連施設に、紹介の促進するように連絡を取る。それでも対象となる症例が少なければ研究期間の延長を考慮する。 また後ろ向き研究については、データベースの完成を目指す。その結果からI-131集積を予想するモデルの作成も検討する。臨床情報や画像情報からI-131が効果を示す症例を抽出するAIモデルの作成も目指す。
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