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原発性肺癌の予後予測:超高精細3D-CTによる腫瘍体積とFDG-PET/CT

研究課題

研究課題/領域番号 22K15824
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52040:放射線科学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

神谷 晋一朗  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (60868305)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード原発性肺癌 / 肺癌
研究開始時の研究の概要

原発性肺癌のより良い予後予測のために、申請者は超高精細CTとFDG-PETを組み合わせることを提案する。超高精細CTは、従来の高精細CTを遥かに凌駕する空間分解能によって肺癌の内部性状を3次元的に詳細に分析することを可能とする。またFDG-PETは腫瘍内の糖代謝を反映して機能評価を可能とする。本研究では、これらを組み合わせた融合画像と病理組織所見と対比することで、原発性肺癌の真の浸潤成分を抽出・定量化し、浸潤性診断に有用な新たなバイオマーカーを発見することを目指す。

研究実績の概要

近年開発された超高精細CTでは、スライス厚0.25mmで再構成された画像を取得することが可能である。これにより従来のスライス厚0.5mmの高精細CTと比べて8倍の情報量で3次元的に腫瘍内の性状を詳細に評価することが可能となる。また、FDG-PET/CTは腫瘍内の糖代謝を反映する機能画像診断であり、超高精細CTとFDG-PET/CTは、肺癌の浸潤性を評価する相補的な検査になりうると考られる。そこで本研究では、両者を組み合わせてより良い肺癌の予後予測の手法を確立することを目指す。
名古屋大学医学部附属病院では2019年11月から肺癌の術前検査として超高精細CTが撮像されており、順調に症例の収集が進んでいる。また併せてFDG-PET/CTも撮像されており、2021年3月からはPET/CTでの呼吸同期撮影も可能となっており、より良い画像データの収集が進んでいる。
また近年技術の発展が目覚ましい人工知能(AI)の技術も研究に取り入れた。これは、deep learningを用いて従来の5mmスライス厚のCT画像から、仮想的に0.6mmスライス厚の高精細CT画像(virtual HRCT)を生成するものである。このAIを用いてvirtual HRCTを生成することで、高精細CTと遜色なく原発性肺癌の充実成分径の計測ができることを明らかにした。2023年度には本研究の原著論文が学術誌に掲載された。
さらに、超高精細CTを用いて胸壁浸潤癌の診断に有用な所見について検討した。この結果、超高精細CTの特性である高い分解能を活かして胸壁から腫瘍に伸びる微細な血管を同定することで、原発性肺癌の胸壁浸潤の可能性を術前に予測することが可能であることを明らかにした。本研究の原著論文について、学術誌に投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2019年11月から超高精細CTが稼働、2021年3月からは呼吸同期撮影が可能なPET/CTが稼働しており、おおむね順調に症例の収集が進んでいる。
2023年度には人工知能(AI)を用いたvirtual HRCTに関する原著論文が学術誌に掲載された。

今後の研究の推進方策

超高精細CTを用いた胸壁浸潤癌の診断に関する原著論文を投稿中であり、2024年度中の掲載を目指す。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Measurement of solid size in early-stage lung adenocarcinoma by virtual 3D thin-section CT applied artificial intelligence2023

    • 著者名/発表者名
      Iwano Shingo、Kamiya Shinichiro、Ito Rintaro、Kudo Akira、Kitamura Yoshiro、Nakamura Keigo、Naganawa Shinji
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 13 号: 1 ページ: 21709-21709

    • DOI

      10.1038/s41598-023-48755-5

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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