研究課題/領域番号 |
22K15852
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 京都医療科学大学 |
研究代表者 |
屋木 祐亮 京都医療科学大学, 医療科学部, 講師 (90802207)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ラジオセラノスティクス / PET / SPECT / GRP78 / モレキュラーコンバーチブル / F-18標識反応 / PET・SPECT / モレキュラーコンバーチブルプローブ / マイクロ波反応 |
研究開始時の研究の概要 |
肺がんは5年生存率の全体平均が62%と比較して未だ30%と低く、肺がんに対する治療法としての課題は未だ残っている。また、最近ではラジオセラノスティクス(放射性同位元素(RI)を用いた診断と治療の融合)が注目されている。本研究では、肺がんに対してラジオセラノスティクスが有効となるプローブを創製するために、これまでに臨床応用されていない「Glucose Regulated Protein 78 (GRP78)」を標的としたプローブ開発を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、治療困難ながん、特に肺がんに対してラジオセラノスティクスが有効となるプローブを創製し、新たな治療法として確立することである。具体的には、肺がん特異的に発現しているタンパク質に親和性を持つ核医学分子プローブを用いて早期発見、性状の特異的・効率的な把握を行い、さらに効果的な治療を可能とするRI内用療法へと結びつけるワークフローを構築するために、本プローブの標的になりうるタンパク質として、「Glucose Regulated Protein 78(GRP78)」を選択し、モレキュラーコンバーチブル(MCP)創製法を用いて、ラジオセラノスティクスプローブの開発を目指す。 昨年度までプローブの合成において、標識認識部位としてフェニルベンゾフラン構造、シグナル部位としてボロン酸構造を有する候補化合物の合成に着手し、フェニルベンゾフラン誘導体を得ることに成功している。ボロン酸構造を有する候補化合物に安定性に問題があることが分かり、構造最適化が必要となった。そこで、シグナル部位としてこれまでに実績の多いトリブチルスズ構造及びトシレート構造の導入を検討した。それぞれを考慮した非標識体の合成は完了している。今後は、フェニルベンゾフラン誘導体の合成を進め、対照化合物、候補化合物、標識前駆体(ボロン酸誘導体)の合成を目指す。合成が完了次第、インビトロ評価と並行してインビボ評価ではモデル動物を作製し、より詳細な検討とPETあるいはSPECTを用いた画像化を検討する。また、昨年度と同様F-18標識試薬の開発にも着手しており、新規F-18標識試薬[18F]3-TDBFBの合成に成功した。その[18F]3-TDBFB
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ボロン酸構造の導入及びボロン酸構造の不安定性や取扱の困難さなどで構造最適化が必要となった。そのため、ボロン酸構造の代替としてこれまで実績の多い放射性ヨウ素導入のためにトリブチルスズ構造、放射性フッ素導入のためにトシレート構造を検討することとした。新たな構造を有する非標識体の合成に成功したが、新たに候補化合物の合成が必要となったため、進捗状況はやや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
得られたフェニルベンゾフラン誘導体は非標識体及び標識前駆体まで進め、得られた候補化合物はまず放射性標識(I-125, F-18)検討を行い、標識方法を確立する。そしてより有望な化合物に関して、担癌モデル動物を作製し、GRP78発現腫瘍への集積性、血液腫瘍比、肝臓腫瘍比、腎臓腫瘍比を指標にさらなるプローブの選定を行う。 既報のプローブにおいては血中の滞留性が問題となっている。そこで血中の滞留性が改善できているか放射能体内分布評価実験により評価する。また、腎臓からの排泄促進が期待できる機能性分子として代謝性リンカーを別途数種合成し、刷子縁膜酵素を用いたインビトロ評価及び正常マウスを用いたインビボ評価によって検討する。 最終的に候補化合物の標識体を担癌モデル動物へ投与及びPET・SPECT撮像を行い、腫瘍集積性及び腎臓集積性を確認し、イメージングプローブとしての可能性を評価すること目標にする。もし、イメージングプローブとして有望な化合物を見出すことに成功すれば、引き続き治療用核種(Y-90, Lu-177)に置き換え、担癌モデル動物へ投与し、腫瘍集積性や腎臓集積性、そして腫瘍縮小度を確認し、セラノスティクスプローブとしての有用性も評価する。
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