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PET/CT画像を用いた免疫チェックポイント阻害薬の高精度な治療予測モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K15855
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52040:放射線科学関連
研究機関京都大学

研究代表者

中本 隆介  京都大学, 医学研究科, 特定助教 (10923732)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワードPET / CT / 筋肉量 / サルコペニア / 深層学習 / ディープラーニング / がん免疫療法 / 免疫チェックポイント阻害剤 / PET/CT / FDG
研究開始時の研究の概要

がん免疫療法の抗腫瘍効果は大きな注目を集めているが、治療効果は個々のがん患者で異なり、副作用や医療経済の観点からがん免疫療法の予測因子の探索や予測モデルの確立は非常に重要である。
本研究では、がん免疫療法開始前のフルオロデオキシグルコース(FDG)投与下の陽電子放出断層撮像法(PET)とCTを融合させたPET/CT画像から得られる腫瘍の定量的指標に加えて、近年予後因子として注目されている個々の患者の全身状態の違いを反映した(筋肉量などの)定量的指標、更に臨床・病理・遺伝子情報を組み入れて機械学習アルゴリズムを構築し、治療効果や予後予測能を評価することで、そのアルゴリズムの臨床的有用性を検討する。

研究実績の概要

近年、がん免疫療法を含む様々な治療に対する治療抵抗因子として筋肉量低下(サルコペニア)に注目が集まっている。個々の患者の骨格筋量を正確に計測することは、個別化医療を実現する上でますます重要になっている。
そこで本研究では、PET/CTの全身CTを用いて抗重力筋の筋肉量を自動計測するディープラーニングモデルを作成することを目的とした。2022年度には、4名のPET/CTのCTデータおよびオープンソースソフトウェア(3D Slicer)を用いて、筋肉領域のラベル付けを手動で行い、教師データを作成した。2023年度は、オープンソースの3D segmentation model(nnUNET)に対して前述の教師データを用いて学習させた後、残り205名分のCT画像に対してnnUNETで抗重力筋部分の推論を行った。教師データを用いて、正解領域と推論領域の重なり具合(Dice係数)を算出した。全209症例に対して、nnUNETの推論結果と生体電気インピーダンス法の体成分分析装置(InBody)によるの骨格筋量の計測結果との(Spearmanの)相関係数を計算した。その結果、Dice係数の平均は0.973±0.0085(0.961-0.979)であった。また、1名の核医学・放射線診断専門医は、推論後の205名からランダムに30名のデータを抽出し、nnUNETが抗重力筋領域を正確に推論出来ていることを視覚的に確認した。nnUNETとInBodyによる骨格筋量の計測結果の相関は0.963と非常に高い相関を示した。
2024年度、本研究の成果を国内外の研究会で発表予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2022年度時点ではCT画像のセグメンテーション領域(全身の抗重力筋)が広範囲であり、手動による精度の高い教師データ作成に予想以上の時間がかかったこと、更にはプログラミングに習熟していなかったために進捗に遅れが生じていた。一方2023年度は、少ない教師データ量にも拘わらず、3D segmentation modelを効率的に学習させることに成功したため、2022年度の進捗の遅れを大幅に取り戻すことができた。

今後の研究の推進方策

2024年度は、本来はDice係数を未知のCT data(validation data)を用いて行う必要があるので、validation dataセットを作成した後にDice係数とInBodyによる計測結果との相関係数を各々再計算する予定である。それらの結果がreasonableであれば、本研究は一段落を迎えることとなる。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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