研究課題/領域番号 |
22K15867
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 (2023) 自治医科大学 (2022) |
研究代表者 |
相川 忠夫 順天堂大学, 医学部, 助教 (20795059)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 新型コロナウイルス感染症 / 心臓後遺症 / 心筋障害 / 遅延造影CT / 新型コロナウイルス / 造影CT / 遅延造影 / COVID-19 / 後遺症 / コンピュータ断層撮影 / 人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の心臓後遺症に悩む患者が増加し、将来の心不全発症リスクになり得るが、診断や予後予測に最適な検査法は確立されていない。申請者は、これまでに造影CTを用いた心筋障害定量法の開発と臨床応用を進め、国際的ガイドラインにもその手法が引用されるなど高く評価されている。本研究ではこれらを踏まえ、COVID-19関連心臓後遺症について申請者が確立した造影CTによる心筋障害定量法に着目して、診断能と予後予測の両面から他の検査法と比較し、本症における最適な患者マネジメント手法の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の心臓後遺症に悩む患者が増加しているが、その診断や予後予測に最適な検査法は確立されていない。後遺症として胸痛や息切れを訴える患者でCOVID-19関連の心筋炎や心膜炎などを合併していた場合には、将来の心不全発症リスクになり得るため、診断や非心臓後遺症との鑑別のため非侵襲的な画像評価が不可欠である。心筋障害評価のゴールドスタンダードとして確立している心臓MRIは、実施可能な施設が限られており撮像時間も長いため、多くの患者に実施することが難しい。申請者は、これまでに遅延造影CTを用いた心筋障害定量法の開発と臨床応用を進め、造影剤を投与することで心臓MRIと同様に心筋障害を検出できることを明らかにした。さらに遅延造影CTでCOVID-19関連心筋障害を検出することにも成功した。遅延造影CTによる心筋障害評価は心臓MRIと比較して撮像時間も短く、CT装置が普及した本邦での実施数増加が見込まれる。本研究の目的は、COVID-19関連心臓後遺症について、遅延造影CTによる心筋障害定量法を活用して原因診断やリスク層別化を行い、本症における最適な患者マネジメント手法を確立することである。本研究遂行のために、申請者はCOVID-19関連の心臓後遺症外来を開設するとともに、前向き観察研究を計画し、院内倫理審査委員会の承認を受けた後に患者登録を開始した。得られた画像については読影者間での再現性の検討や定量解析を進め、現在は得られた各種画像と心血管イベントの関連について検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでにCOVID-19関連心臓後遺症が疑われる患者100名に対して、心臓遅延造影を含む造影CTを実施した。患者の内で54名が女性で、年齢の平均値は42歳であった。得られた画像の解析に加えて、現在CT撮像後2年目の心血管イベントに関する予後調査を実施中である。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19関連心臓後遺症が疑われた患者における心筋障害の合併頻度や画像所見、予後との関連について検証していく。併せて関連学会での発表および論文化を進めていく。
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