研究課題/領域番号 |
22K15874
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
境 崇行 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 認知症先進医療開発センター, 研究員 (40881925)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | ヒートショックプロテイン90 / HSP90 / PETイメージング / 神経変性疾患 / 脳PETイメージング / 脳 / アルツハイマー病 / レビー小体病 |
研究開始時の研究の概要 |
生体内でタンパクの品質管理を行っているヒートショックプロテイン90(HSP90)を標的とする脳PETイメージングを開発し、神経変性疾患の創薬や病態評価に役立てることを目指す。アルツハイマー病やレビー小体病のような神経変性疾患では、タウタンパクやアミロイドβタンパク、αシヌクレインなどの異常凝集・沈着が起こり、神経が障害される。HSP90は、アルツハイマー病におけるタウ凝集やレビー小体病におけるαシヌクレイン凝集に影響を及ぼしている。本研究では、HSP90を標的とする新たなPETリガンドを設計・合成し、脳内におけるHSP90密度を病態モデルの生体内で評価を行う。
|
研究成果の概要 |
HSP90阻害剤BIIB021をリード化合物として選定し、PETイメージングリガンドを設計・合成した。目的のPETイメージングリガンドは良好な収率で合成され、ラット脳ホモジェネートのHSP90に特異結合し、HSP90αおよびβに高い親和性が認められた。また、ラット脳に良好な取り込みと特異結合を示した。以上より、本研究で創生したPETイメージングリガンドはHSP90を標的とする有望なプローブであると考えられる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒートショックプロテイン(HSP)90はタンパク質代謝に直接関与するシャペロンタンパク質であり、神経変性疾患の脳では発言量に変化が生じることや、疾患関連タンパク質と共局在することなどが報告されている。よって、本研究で開発した[11C]BIIB021を用いることにより、アルツハイマー病やレビー小体病のなどの病理学的所見と相関した生体イメージングができる可能性がある。[11C]BIIB021は、ヒトを対照とした新規のうPETイメージングリガンドとして活用できる可能性があり、HSP90と各疾患の関係について評価するツールとなりえる。よって、本研究は学術的・社会的意義を有する。
|