研究課題/領域番号 |
22K15876
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
池辺 洋平 北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (90905944)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 脳酸素摂取率 / MRI / 脳酸素代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
脳酸素摂取率(Oxygen Extraction Fraction、以下OEF)は、脳への酸素供給と酸素消費の割合を示す指標であり、OEFの上昇は相対的な酸素欠乏を意味し、脳血管疾患の手術などの治療適応を判断する上でOEFは重要な指標です。 しかし、現状では汎用性が高く非侵襲的なOEF算出手法は確立されていません。本研究では、MRIを用いて新たなOEF算出法(R2′-OEF)を開発し、臨床応用可能なOEF算出手法として確立することを目的としています。
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研究実績の概要 |
脳酸素摂取率(OEF)は脳への酸素供給と酸素消費の割合を示す指標であり、OEFの上昇は相対的な酸素欠乏を意味し、脳血管疾患の治療適応を判断する上で重要な指標である。OEF算出のゴールドスタンダードは核医学検査のPET-OEFであるが、検査の侵襲性や煩雑さ、実施に必要な設備が希少であるなどの問題であり、ほとんど実施されていない。本研究ではMRIの従来我々が報告していたQSMを用いた手法(QSM-OEF)や、簡便でより正確な評価ができると仮説した新たな手法であるR2′マップを用いた新たなOEF算出法(R2′-OEF)を用いて、臨床応用可能なOEF算出法の改良・確立をすることを目的としている。 倫理審査委員会の承諾の元、虚血性脳疾患症例に対してQSMやR2′マップを含めた研究用の撮像を行い、データを収集することができた。研究の主とした画像の1つであるR2′-OEFの解析に関しても解析法の開発を行い、作成することができた。作成したR2′-OEFはアーチファクトの問題が大きく、再撮像や解析法の変更について検討する必要があると判断し、現在検討中である。 研究のもう1つの主とした画像であるQSM-OEFに関しては画像の作成、解析法を以前に開発した従来法より改良することに成功しており、このデータを論文化することも検討している。 上記のOEF算出法のゴールドスタンダードとなるPET-OEFに関しても、実施することができている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
R2′-OEFの解析法の確立が技術的な作業量が多く、遅れていた。また、アーチファクトなどの問題点があり、現在も解析法の改良を検討している。 また、研究用のMRI撮像に関しては十分数行えているが、ゴールドスタンダードとしているPET-OEFの検査の手法が予想よりも煩雑であり、検査協力者不足の問題もあり、想定よりも検査数が少なくなっている。
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今後の研究の推進方策 |
R2′-OEFの解析法改良の検討を行う。 QSM-OEFは従来法の改良に成功しており、引く続きデータを収集する。 ゴールドスタンダードとしているPET-OEFの検査数増加を促すため、診療科や他職種に働きかける。
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