配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
我々は拍動ポンプの設定を21拍/分とし、模擬動脈瘤の壁移動の振幅が約3mm大となるようポンプの圧を調整し、7T MRIを用いて撮像した(TE/TR=6.6/13ms,フリップ角=6度,スポーク数=1000,撮像時間=4分46秒)。拍動する模擬動脈瘤を含む160x160x11mm立方の範囲を、0.5mm等方のボクセルサイズにて撮像し、1心拍を8,16,24,36,48,96分割して画像再構成を試みたところ、いずれの場合も模擬動脈瘤の拍動を描出することが可能であった。96分割時の1フレームの長さは約30ミリ秒であり、非常に高い時間的解像度で拍動を3Dで描出可能であることが示された。 現時点での課題は拍動ポンプの設定を60拍/分とすると、動脈壁の動きが描出されない点である。拍動を21,30,45,70拍/分に設定すると描出され、またCartesianの2Dシネ撮像では描出されているため、ファントムあるいはパルスシーケンスの問題ではなく、画像再構成の問題と考える。考えられる原因としてゴールデンアングルでラジアル撮像しているものの、タイミングによって何らかのコヒーレンスが生じている可能性があるが、未だ原因を究明できていない。 また人の撮像では脳血管の描出は概ね良好なものの、一部流速の早い内頚動脈サイフォン部などで信号低下が見られた。また2Dシネ撮像では描出される拍動に伴う僅かな血管の動きが、本研究で開発したパルスシーケンスおよび再構成法では描出されない。前者の原因としてはflow compensationの効力が不足しているか、結果的に伸びたTEによる位相分散が考えられる。後者の原因としては、心拍とMRI装置の同期には脈波センサーを用いているが、そのサンプリング間隔が20msと長く、MRIの1回の走査に要する時間(TR)の3-4倍に相当するため、精度が不足している可能性がある。
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