研究課題/領域番号 |
22K15920
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
福岡 智哉 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (30790729)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 胆道閉鎖症 / 再生医療 / 間葉系幹細胞 / HMGB1ペプチド / 再生医学 |
研究開始時の研究の概要 |
2022-2023年度にかけて胆道閉鎖症患者の肝組織を用いた骨髄間葉系幹細胞集積の確認、末梢血における骨髄間葉系幹細胞の測定を行いつつ、胆道閉鎖症マウスモデルの導入、HMGB1ペプチドによる表現型の解析を行う。2024-2025年度にかけて表現型の変化の細胞学的・分子学的機序の解明を行い、また、肝臓再生過程における肝に集積するHMGB1ペプチド誘導性骨髄間葉系幹細胞の寄与に対する評価を行う。
|
研究実績の概要 |
本研究では胆道閉鎖症モデルマウスに対して、内因性の間葉系幹細胞の活性化を起こす作用を有するHMGB1ペプチド投与を行い、肝の炎症、線維化の改善が得られるかを確認するとともにそのメカニズムを検索し、胆道閉鎖症患者の肝の炎症、線維化に対する新規の内科的治療薬の創薬につなげることを目的としている。 当該年度では胆道閉鎖症マウスモデルとして胆管結紮による胆汁うっ滞性肝障害マウスの作成を行った。当初の計画では、HMGB1ペプチド投与により胆管結紮後3週間で肝における炎症関連遺伝子や線維化関連遺伝子の発現、肝の線維化が軽減することを評価する予定であったが、実際、胆管結紮の3週間後の肝臓では炎症関連遺伝子や線維化関連遺伝子の発現は偽手術群と比較して亢進していたが、肝の線維化の程度は当初想定していたよりも軽度(F1-F2程度)であり、HMGB1ペプチドの効果を観察するには適していないと考えられた。胆管結紮から評価までにさらなる期間が必要であると考えられたため、胆管結紮後の期間について条件検討を行ったところ、胆管結紮6週間後では肝における炎症関連遺伝子の発現や線維化関連遺伝子の発現はさらに上昇し、中等度の線維化(F2-3程度)を呈しており、HMGB1ペプチドの効果を観察するのに適した線維化の程度と考えられ、胆管結紮後6週間後に評価を行うこととを決定した。現在、胆管結紮マウスに対してHMGB1ペプチドの投与を行い、肝の炎症、線維化に与える影響を観察している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍のため学位取得が遅れ、研究開始が令和5年3月からとなったため。 胆管結紮における胆道閉鎖症モデルマウスにおいて、当初は胆管結紮後3週間で肝臓の評価を行う予定であったが、線維化の程度が想定より軽度であり、胆管結紮後の期間を長く設定するように計画を変更する必要があったため。
|
今後の研究の推進方策 |
胆管結紮による胆道閉鎖症モデルマウスに対してHMGB1ペプチドの投与を行い、肝の炎症、線維化の程度の変化が見られるか観察する。 ロタウイルス投与による胆道閉鎖症モデルマウスの作成を行い、同マウスに対するHMGB1ペプチド投与による肝の炎症、線維化の程度の変化を観察する。 これらの胆道閉鎖症モデルマウスにおいてHMGB1ペプチド投与により炎症、線維化の程度に改善を認めた場合はそのメカニズムの検索を行う。
|