研究課題/領域番号 |
22K15923
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
中尾 泰浩 香川大学, 医学部附属病院, 医員 (80867721)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 新生児低酸素虚血性脳症 / 新生児仮死 / 脳循環代謝障害 / NIRS / TRS |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では新生仔豚に低酸素虚血負荷を施行し、無治療群と低体温療法群の2群に分ける。低酸素虚血負荷後は近赤外光時間分解分光装置を用いて脳循環代謝の指標である、脳血液量と脳内ヘモグロビン酸素飽和度を測定する。低酸素虚血負荷後24時間は人工呼吸器管理とするが、低体温療法群では24時間、低体温療法を施行する。その後抜管し5日間飼育の後に脳を還流固定後にHE等で染色する。その後は、脳血液量と脳内ヘモグロビン酸素飽和度の変化を脳障害の関係について、無治療群と低体温療法群でどの様に異なるか評価を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、①動物モデルを用いた低体温療法中の脳血液量変化と治療後の運動神経学的スコア及び脳の病理組織学的予後脳障害の関係を明らかにすること、②ヒト新生児の観察研究より、HIE児のTH施行中24時間の脳血液量変化と生後18か月時点での神経学的予後の関係を調べることである。①に関して、動物実験の研究補助員は多数の人材が必要であることから、当大学の学生に依頼し実験を行ってきた。しかしながら、コロナウイルスの流行により行動が制限されているため、人材の確保が難しく延期している状況である。実験が延期され、それに使用されるべき実験費用を次年度に使用する。次年度は、当初の研究計画通り、新生仔豚を計12頭使用する予定である。②に関しては、NICUに入院した新生児仮死児で低体温療法を施行した児に対し、家族の同意を得て、低体温療法中の脳血液量測定を行っている。児の神経学的予後評価に関しては1歳半に行う予定としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究目的の①に関しては、先ほど述べたようにコロナウイルス流行もあり、研究補助員の確保が難しいため動物実験が行えていない状態となっている。本年5月からはコロナウイルスが5類に変更されることもあり、まずは人員を確保し動物実験の再開を目指す。 研究目的の②に関しても、新生児仮死の児は年間発症数にばらつきがあり、昨年の発症数は例年よりも少なかったこともあり症例数が少ないことが問題である。 実験が延期されたため、それに使用されるべき実験費用を次年度に使用する。
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今後の研究の推進方策 |
研究目的の①に関しては、コロナウイルスが5類に変更され行動制限も緩和されるため、研究員確保も可能となる見込みである。研究員が確保され次第、動物実験を再開できる可能性が高いと考えている。研究目的の②に関しては、昨年ドの実験費用と併せて使用する。当初の研究計画通り、新生仔豚を計12頭使用する予定である。主に低酸素虚血負荷をかけ脳障害を惹起し、近赤外光時間分解分光装置や各種モニタリング装置を用い負荷後・低体温療法中の脳血液量やその他の循環パラメーターの推移と、脳障害の程度に関して比較する予定である。
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