研究課題/領域番号 |
22K15932
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
服部 淳 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 分子内分泌研究部, 上級研究員 (30903116)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 性分化 / 精巣形成 / 全ゲノムシークエンシング / タンパク質間相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
Y染色体の精巣決定遺伝子SRYは、ヒトの精巣形成において中心的な役割を果たす。一方で、核型 46,XXでSRYをもたないにもかかわらず精巣をもつ患者が存在し、病因を特定できない症例も多く存在する。本研究では、病因未解明の患者に対する全ゲノム解析と網羅的タンパク質相互作用解析の併用により、「SRYを介さない精巣形成」の新たな病因解明を目指す。
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研究実績の概要 |
一般的に精巣の形成にはY染色体にある遺伝子SRYが必要とされる。一方で、SRYの存在しない46,XXの染色体をもつにもかかわらず精巣を生じる疾患 (46,XX精巣性/卵精巣性DSD)の患者が存在する。46,XX精巣性/卵精巣性DSDの病因は十分に解明されていない。本研究では、病因未解明の患者に対する全ゲノム配列解析と網羅的タンパク質相互作用解析の併用により本疾患の新たな病因解明を目指す。本年度の進捗は以下の通りである。 (1) 昨年度同定した46,XX精巣性/卵精巣性DSD患者のゲノム配列変化の病原性について検討した。このうち、染色体の崩壊後にランダムに再編成される染色体の異常 (クロモスリプシス)の症例において、切断点周辺の遺伝子のゲノム構造変化がSRYを介さない精巣形成に寄与した可能性を見出した。この成果について第28回日本生殖内分泌学会で報告した。 (2) 網羅的タンパク質相互作用解析により昨年度得られた、46,XX精巣性/卵精巣性DSDの原因となりうるタンパク質「NR5A1」と相互作用をもつタンパク質のリストを用い、DSD患者のゲノムデータを解析した。その結果、NR5A1と相互作用をもつタンパク質をコードする遺伝子にバリアントを同定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでに得られたゲノムと網羅的タンパク質相互作用のデータを併用し、DSDの病因候補となるバリアントを複数見出した。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き昨年度取得したタンパク質相互作用のデータを併用し、患者のゲノムデータ解析を行う。また、これまでに同定されたバリアントにつき病原性の検証をさらに進める。
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