研究課題/領域番号 |
22K15934
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
伊良部 仁 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (40912316)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 小児全身性エリテマトーデス / 全身性エリテマトーデス / 小児 / 小児リウマチ / 遺伝子 / 免疫学的解析 / 個別化医療 / 先天性免疫異常症 |
研究開始時の研究の概要 |
全身性エリテマトーデス(SLE)の病態を明らかにすることを目的とする。SLEでは腎炎が強い例、皮膚症状が強い例、血球減少が強い例など、患者ごとに様々な臨床像を呈する。これはSLEの中でも病態が異なるためであると考えられている。多様な臨床症状を示すSLEを単一疾患として扱っているため、ステロイド、免疫抑制剤、生物学的製剤、抗マラリア薬等の治療選択を考慮する際、重症度に基づいて判断されており、個々の病態に基づいていない現状がある。本研究ではSLEの病態を先天性免疫異常症に合併したSLEを免疫学的に網羅的な解析を行い、個別化医療の実現を目指す。
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研究実績の概要 |
小児SLE患者20例程度の解析を進めている。臨床症状、検査データ、血清サイトカイン解析、治療反応性、経過との関連を解析している。 cSLEでは、Treg、αβT、活性化T細胞、形質芽細胞が増加し、メモリーB、NK、iNKT、γδT細胞、DCが減少するという、HCとは著しく異なる特徴的なPBMCプロファイルを示した。SLEの臨床症状は、いくつかのPBMC亜集団およびサイトカインと関連していた。昨年も示した通り、インターロイキン18やCXCL9、可溶性TNF受容体II方、IL-6、インターフェロンαなどが患者群で増加していた。Th17比率の増加は、治療反応性の低下と関連しており、難治性cSLEの有望な治療標的と思われた。また、より多くのサイトカインを解析するために、サイトカインアレイによる網羅的サイトカイン解析も行っている。 また、cSLE患者における遺伝子解析は、先天性免疫異常症(IEI)の400以上にのぼる原因遺伝子を参照に比較している。現時点で補体欠損やアポトーシス関連遺伝子など、3例に疾患に関連していると考えられる病原遺伝子を認めた。より網羅的な解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
元データの抽出はほとんど終えており、解析と論文化を進めて最終年度を終えたい。
また、本邦の小児SLE患者の臨床的特徴を解析することを並行して進めている。小児リウマチ学会の患者レジストリデータを用いて、日本人小児SLEの特徴を明らかにするとともに民族的な差異にも言及したい。本研究費に関わること以外にも小児SLEの研究を推進することができている。
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今後の研究の推進方策 |
データが揃ったため、論文化の作業を進めている。追加で研究対象が出た場合は追加する。
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