研究課題/領域番号 |
22K15943
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
平井 健太 岡山大学, 大学病院, 助教 (50814224)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 川崎病 / マイクロRNA / 血管炎 / 好中球 / マクロファージ |
研究開始時の研究の概要 |
川崎病は、後天性小児心疾患の原因として最も頻度が高く、巨大冠動脈瘤を合併すると冠動脈破裂や心筋梗塞により突然死のリスクとなるが、最初の報告から50年以上経過した現在でも、血管炎が起こる原因は不明である。本研究では、川崎病モデルマウスを用いて川崎病性冠動脈炎とマイクロRNAとの関連を明らかにし、マイクロRNAの発現調節により炎症鎮静化が得られるかを確認することで、川崎病の新たな病態解明や新規治療薬の開発につなげることを目標とする。
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研究実績の概要 |
川崎病様の血管炎を惹起するLactobacillus casei cell wall extract(LCWE)を作製し、単球セルライン(THP-1)に添加することで、炎症性サイトカインやマイクロRNAの発現変化をRT-PCRで定量した。THP-1にLCWEを添加することで、LPSと同様にIL-1bやTNF-aといった炎症性サイトカインの発現上昇を認めた。またmiR-181bはLCWE添加後6時間でピークを認めたが、miR-146a-5pはLCWE添加後48時間まで徐々に発現の上昇を認めた。THP-1にmiR-146a-5pのmimicもしくはinhibitorをtransfectionし、その後にLCWEを添加したところ、mimic miR-146a-5pによりTNF-aの発現が低下し、逆にinhibitor miR-146a-5pによりTNF-aの発現上昇を認め、miR-146a-5pの発現亢進によって川崎病様炎症が抑制されることを見出した。 次に、LCWEを腹腔内投与することで川崎病モデルマウスの作製を試みたが、安定して冠動脈炎が惹起できなかった。Candida albicans water soluble fraction(CAWS)を腹腔内投与した方が安定して冠動脈炎を惹起できたため、in vivoの検討ではCAWSを用いることとした。CAWS 1mgを腹腔内投与した翌日にマウスの心臓を採取し、コラゲナーゼ処理をして細胞抽出後にセルソーティングを実施したところ、炎症を惹起していないマウスと比較して免疫細胞数が増加し、特に好中球の割合が増加していることを確認した。またCAWSを腹腔内投与する前日に免疫グロブリン2g/kgを尾静脈投与(IVIG)したマウスは、IVIG前投与せずに炎症を惹起したマウスと比較して、好中球の割合が低下していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
in vitroの実験では、miR-146a-5pが川崎病様炎症を抑制するターゲットとなりうることが明らかとなった。またin vivo実験では、CAWSを用いて川崎病モデルマウスが安定して作製可能であることが確認でき、CAWS投与後にマウス心臓内の免疫細胞数が上昇し、IVIG前投与により好中球の割合が抑制されることが明らかとなり、来年度にマウス心臓由来細胞のRNA-seqを行うための予備データが得られたため。
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今後の研究の推進方策 |
川崎病モデルマウスの心臓由来細胞を用いてマイクロRNAのRNA-seqを実施し、IVIGの有無によるマイクロRNAの発現変化を評価することで、in vivoにおける発現調節のターゲットとするマイクロRNAを同定する。
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