研究課題/領域番号 |
22K15968
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
田中 宏典 徳島大学, 病院, 特任助教 (40792388)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | apoptosis / 肝細胞癌 |
研究開始時の研究の概要 |
まず種々の肝癌細胞株に分子標的薬単独、X線単独、分子標的薬とX線の効果を明らかにし、各治療による殺細胞効果、アポトーシス誘導の有無(程度)、増殖抑制効果などを検討する。同様に、アポトーシス関連蛋白の変化を調べ、アポトーシスの機序を明らかにする。次いで、肝癌細胞株を用いて、アポトーシス関連遺伝子をsiRNAによりノックダウンすることにより、アポトーシスが増強または減弱するかどうかを検討し、薬剤感受性因子、耐性因子を明らかにする。さらに、ヌードマウスに肝癌細胞株を皮下移植し、TKI経口投与およびX線照射を行いこう腫瘍効果を調べるとともに、摘出腫瘍組織を用いてアポトーシス関連蛋白の変化を調べる。
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研究実績の概要 |
各肝癌細胞株(HuH-7, HepG2, Hep3B, PLC/PRF5, HLE, HLF)に対して、レンバチニブを添加したところ、レンバチニブの用量依存性に、抗腫瘍効果が認められた。 次いで、HuH-7細胞を用いて、レンバチニブ処理及び放射線療法の併用を行ったところ、いずれに対しても用量(線量)依存的に抗腫瘍効果が認められた。以上の結果をもとに併用治療のCombination indexを算出したところ、以上の3つの組み合わせにおいてCI<1.0を示し、相乗効果が確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね順調に進展している。 分子標的薬とX線照射の最良効果発現時期が異なるために、細胞生存率を評価するタイミングを検討することに時間を要したが、実験最適と判断される分子標的薬の濃度、X線量、時期の決定後は予想した結果を得ることができた。ウエスタンブロット法に関しても当初は目的の蛋白の検出が不良であったが、タンパク量、抗体濃度等を検討することにより、結果を得ることが可能であった。
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今後の研究の推進方策 |
相乗効果の機序とアポトーシス誘導、オートファジーについて詳細を検討予定である。
相乗効果に関わると考えられるアポトーシス関連蛋白同定、siRNAを用いてノックダウンし、アポトーシス誘導の減少を研究する。また、ヌードラットの肝臓左葉内に肝癌細胞株を移植し、肝癌動物モデルを作成する。肝癌動物モデルに分子標的薬の経口投与を行う。直後に動物用X線照射装置を用いてX線を照射させる。治療後の体重変化量を記録し経過を観察する。3週後に腫瘍組織を摘出し、腫瘍サイズを測定する。また、摘出腫瘍組織を用いてアポトーシス、オートファジー関連蛋白の発現を調べる。検討する蛋白の発現としては、p62、LC3、Caspase3、8、9等を予定している。
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