配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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研究実績の概要 |
食道癌細胞株(TE1,TE4,TE5,TE6,TE8,TE9,TE10,TE11,TE14,TE15)と及び食道正常細胞株(Het-1A)とヒト正常食道生検検体を用いて、癌部と非癌部でのFOXF2発現をreal time PCR法で検討した。ヒト食道検体やHet-1Aに比べてTE6,8,10,15などの食道癌細胞株でFOXF2発現が低下していることを確認した。 また、食道癌細胞株と食道正常細胞株およびヒト食道検体でのメチル化の有無をバイサルファイトシーケンス解析で確認した。各検体から抽出したDNAをバイサルファイト処理後、プロモーター領域のGCサイトのメチル化の程度をシークエンス解析し比較した。ヒト食道正常検体ではプロモーター領域のメチル化は認めなかったが、食道癌細胞株では高頻度にメチル化が起こっていることを確認した。しかしFOXF2発現とメチル化の程度の相関は低く、メチル化以外のエピジェネテッィクな制御機構が関与している可能性が示唆された。 また表在食道癌内視鏡的粘膜下層剥離術後のホルマリン検体を用いて、レーザーマイクロダイセクション法により、癌近傍正常組織と癌組織でのFOXF2発現を検討した。抽出条件の検討により高品質のRNA抽出が可能であったが、癌近傍正常部と癌部での明らかなFOXF2発現の差は認めなかった。今後は、内視鏡的切除病変だけでなく、外科手術標本での検討も行っていく予定である。 また、FOXF2蛋白発現についても免疫染色法で検討を行い、非癌部に比べて癌部でFOXF2発現が低下していることをDAB染色法により確認した。
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