研究課題/領域番号 |
22K16023
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
稲田 浩気 熊本大学, 病院, 特任助教 (20930291)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | hCLiP / OTC / ATP7B / CRISPR-Cas9 / 肝細胞 / 胆管細胞 / ヒト肝前駆細胞 / 肝再生 / 肝代謝疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト肝細胞から低分子化合物を用いて誘導したヒト肝前駆細胞 (Human Chemically-induced Liver Progenitors:hCLiP) を使い、先天性肝代謝疾患の代表疾患であるWilson病や尿素回路異常症の疾患モデルを作製し、さらにオルガノイド培養法および免疫不全マウスへの移植実験により、in vitroならびにin vivoでの疾患解析ツールを確立させる。
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研究実績の概要 |
ヒト肝細胞から低分子化合物を用いて誘導したヒト肝前駆細胞 (Human Chemically-induced Liver Progenitor:hCLiP) の安定的な継代培養の培養条件を確立した。また、hCLiPをマトリゲル培養させることで肝細胞への分化誘導実験も試みたところ、肝細胞マーカーであるAlb, ASGPR1, MRP2, CYP3A4の発現上昇を認めた。一方で未熟マーカーであるAFPや、胆管細胞マーカーのCK19の発現低下がまだ不十分であるため、成熟肝細胞へ分化に向けたさらなる条件検討が必要であることが明らかになった。 ATP7B欠損のhCLiPを確立させるため、CRISPR-Cas9法でのノックアウト実験を行った。まずは標的遺伝子であるATP7B遺伝子に対するガイドRNAとCas9を共発現するAll-in-oneタイプのプラスミドベクターを設計した。同様にOTC欠損のhCLiPを確立させるため、OTC遺伝子に対するガイドRNAとCas9を共発現するAll-in-oneタイプのベクターを設計した。これらを用いてCRISPR-Cas9法でのノックアウト実験を行った。リポフェクション法でトランスフェクションを行い、puromycinでselectionを行って細胞を回収しRNAを抽出、逆転写を行いcDNAを合成した。qPCRを行い、ATP7BならびにOTC遺伝子の発現を解析したものの、良好なノックアウト効率は得られていなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ATP7B遺伝子欠損ならびにOTC遺伝子欠損のhCLiPを確立させるためにCRISPR-Cas9法でのノックアウト実験を行ったが、リポフェクションでのノックアウトではノックアウト効率が良くないことが判明したため。
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今後の研究の推進方策 |
リポフェクションの条件検討や、複数のプラスミドベクターを作成してリポフェクションを行うことや、レンチウイルスベクターの系を用いるなど、ノックアウト効率を向上させるためにあらゆる手段を講じる。
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