研究課題/領域番号 |
22K16052
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
小林 由美恵 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 後期臨床研究医 (90911610)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 光刺激 / 消化管蠕動機能 / 病態解明 / オプシン / 消化管蠕動 |
研究開始時の研究の概要 |
便秘症は高齢者で割合が高く、高齢化率の高い本邦で増加が予想される。便秘症には薬物治療で改善困難な難治性や、経口投与が困難なオピオイド鎮痛薬を使用中の患者が存在する。そこで従来と異なる便秘症のアプローチを模索する必要がある。消化管蠕動は体内時計と同調することで調整され、太陽光に含まれるバイオレットライトが概日リズムを修正する。本研究では各種波長や光による消化管蠕動への影響を、マウス摘出大腸の蠕動運動や便秘モデルマウスを用いて評価し、新規便秘治療への基礎的データを得ることを目的とする。更に視神経以外の光受容蛋白質を介した腸管蠕動調節メカニズムを解明し、新たな光-腸蠕動経路による便秘治療を探求する。
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研究実績の概要 |
実験1(背景)光受容体であるオプシンは視覚組織に発現するオプシン3以外に、消化管などの非視覚組織に発現するオプシン5が存在しており、概日リズムと代謝、体温調整に関係している。大腸の収縮はブルーライトの照射により弛緩することが知られており、大腸の蠕動を変化させる。(目的)異なる波長の光線が大腸の蠕動を変化させ、排便機能に影響するかを検討する。(方法)遮光ボックスに入ったマウスにブルーライトを照射し、大腸の蠕動の変化をマウスの排便個数・重量を測定することで評価する。ホワイトライトとブルーライトを交互に照射して、効果を比較した。(結果)ブルーライトを照射した方が排便の個数は有意に減少した。異なる波長の光線を照射されたマウスの大腸蠕動が変化することが示された。 実験2(背景)光受容体であるオプシンの活性化はレチノールを介して行われる。光照射により、シス型レチノールからトランス型レチノールへと変化し、オプシンが活性化される。特に9シス型レチノールは視覚組織のオプシン活性化の実験に用いられる。マウスの大腸にコリン作動薬のcarbacholを投与し、収縮した大腸に9シス型レチノールを投与する。そこにブルーライトを照射すると大腸が弛緩すると報告されている。(目的)9シス型レチノールとブルーライトが、収縮した大腸を弛緩させるか観察する。レチノールの濃度やブルーライトの照射回数に大腸の蠕動が影響されるか評価する。(方法)暗室でマウスの大腸にあらかじめレチノールを投与しておき、腸管筋電図で観察する。carbacholで大腸を収縮させ、ブルーライトを単回照射あるいは複数回照射する。次に高濃度レチノールを投与し、ブルーライトの照射にて大腸の弛緩速度を筋電図で評価する。(結果)レチノールとブルーライトにて大腸の弛緩速度に変化は見られない。 。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マウスの大腸に確実にブルーライトが照射するように、照射の時間や強さや、遮光ボックスの適切な設置の検討に時間を要した。またオプシン活性化のレチノールの最適な濃度についての検討に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
腸管のcarbachol投与による収縮反応は、テトロドトキシンで抑制される。マウスの腸管にテトロドトキシンの前投薬を追加し、腸管平滑筋の収縮反応の抑制効果、腸管の弛緩について検討を行う。
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