研究課題/領域番号 |
22K16074
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上田 宏達 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (30865746)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | DNaseII / 心不全 / 炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
オートファジー性ミトコンドリア分解過程においてmtDNA分解不全が生じ、TLR9を介する自然免疫によって心筋炎症および心不全が誘導されるという炎症機構が提唱されたが、本研究では心筋細胞における無菌的炎症を制御する分子の発現機構の解明を通じて、心不全における炎症を適切な時期に介入し制御することが心保護的に作用するかを確認する。
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研究実績の概要 |
慢性炎症と疾患の関連の重要性は広く認識されているが、心不全における炎症反応が心不全の原因か、心不全に認められる随伴現象なのかは未だに明らかでなく、そのメカニズムについても全容は明らかでない。先行研究において、マウスにおいてオートファジーによるミトコンドリアの分解過程においてミトコンドリアDNA(mtDNA)分解不全が生じ、TLR9を介する自然免疫経路によって心筋炎症および心不全が誘導されるという炎症による心不全の惹起という概念が提唱された。本研究では、マウス圧負荷誘導性心不全モデルにおいて、リソソームにおける核酸分解酵素であるDNaseII活性は心肥大期には上昇を示すが、心不全に至るとそれと比べ低下し、DNaseIIのmRNA発現量も同じ挙動を示すことが明らかになった。DNaseIIの活性はmRNAレベルで制御されていると考えられ、この発現制御の分子メカニズムを解析した。また、DNaseIIの強制発現により、mtDNAが完全に分解されることで心不全を改善できるのではないかという仮説に基づき、DNaseIIトランスジェニックマウス(TGマウス)の解析を行った。TGマウスで心不全期のmtDNA蓄積が抑制され、また心保護的効果がもたらされるかを確認した。さらに、DNaseIIの遺伝子発現制御にかかわることを同定しているmiRNA(miR-X)を制御することで心不全改善が得られるのかについて検討した。修飾核酸(LNA)を用いて、miR-Xを抑制することにより、DNaseIIの発現量が増加し、心不全抑制につながるのではないかと考え、圧負荷誘導性心不全モデルマウスに対し、miR-Xを投与したが、表現型の改善及びDNase IIの発現亢進は得られなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
第一の候補として同定していたmicroRNAに対するanti-mirオリゴがin vivoでの検討で心不全抑制効果を示さなかったため、第二の候補を用いて同様の実験を繰り返す必要があるため。
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今後の研究の推進方策 |
DNase IIの発現を抑制する候補として同定したmiR-Yに対するanti-miRオリゴを作成し、今回と同様にin vivoにおける圧負荷誘導性心不全モデルマウスに投与し、効果を確認する。
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