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薬剤溶出性ステント留置後の内皮化のメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K16133
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53020:循環器内科学関連
研究機関金沢大学

研究代表者

森 雅之  金沢大学, 附属病院, 特任助教 (30707526)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワード薬剤溶出性ステント / 内皮化 / 新生内膜 / 血管修復反応
研究開始時の研究の概要

本研究では、薬剤溶出性ステント留置後の内皮化のメカニズムを明らかにする。これまでステント留置後の内皮化のメカニズムは、最初にステント周囲に平滑筋細胞が集まり、そして血管修復反応の最終段階で内皮細胞がステント周囲を被覆すると考えられていた。本研究は、「ステント留置後最初の段階で内皮細胞がステントを被覆し、その内皮細胞がEndMTを起こしその結果平滑筋細胞に分化する」、と言う新しい考えに基づいている。従来の内皮化のメカニズムと異なる観点からそのメカニズムの解明を試みる研究である。
本研究は、動物実験とin-vitro実験を通して薬剤溶出性ステント留置後の内皮化のメカニズムを明らかにする。

研究実績の概要

ブタ冠動脈に2種類の薬剤溶出性ステント(BioFreedomとXience Alpine)を留置して、5日後と14日後にステント留置冠動脈摘出した。摘出した検体を委託業者に送付し、ステント留置冠動脈の病理標本を作製した(HE染色、未染色スライド)。HE染色標本を用いて、病理組織学的評価を行った。評価項目は、新生内膜の肥厚、炎症反応(炎症スコア、フィブリンスコア)とした。5日モデルでは、両ステント間で新生内膜の肥厚、炎症反応、フィブリンスコアに有意差は認めなかった。14日モデルでは、両ステント間で新生内膜の肥厚に有意差は認めなかった。一方、炎症反応とフィブリンスコアは、BioFreedomで有意に低下していた。また、BioFreedomでは、Xience Alpine比較して新生内膜に平滑筋の分化を多く認めた。
BioFreedomは、ステント内再狭窄抑制予防の薬剤が、血管接地面のみ塗布されており、一方でXience Alpine は薬剤がステント全周性に塗布されている。炎症スコアとフィブリンスコアがBioFreedomで有意に低下しているのは、薬剤塗布の仕様の違いと考えられる。薬剤が血管接地面のみに塗布されているステントは全周性塗布のステントと比較して、新生内膜の肥厚に差は認めないが、新生内膜内の炎症反応は早期に沈静化し平滑筋の分化が早く起こる事が示された。
現在は、未染色スライドを用いて蛍光免疫染色を行っており、新生内膜にEndMT細胞が存在するか確認を行っている。まずは、正常ブタ冠動脈を用いて、内皮マーカーと間葉系マーカーの染色条件の検討を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

内皮化の過程における内皮間葉形質転化(EndMT)を評価するために、蛍光免疫染色を予定していたが、まだ実施できていない。2024年4月から、蛍光免疫染色の実験を開始しており、予定より実験の開始が遅れている。

今後の研究の推進方策

2024年4月から、蛍光免疫染色の実験を開始しており、早急に検体の染色を完成させて、新生内膜内に存在すると仮定されるEndMTの確認を行う。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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