研究課題/領域番号 |
22K16135
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
藤本 敬太 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (70846691)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 心不全 / レドックス / DNP / 動的核偏極法 |
研究開始時の研究の概要 |
本邦において、心疾患による死亡者は悪性新生物(癌)に次ぐ第2位であり、その中でも心不全は最多の原因を占める。特にアントラサイクリン系薬剤に代表される抗癌剤に起因する心不全は癌治療の成績向上に伴い近年癌生存者における大きな問題となっている。心機能の改善には早期からの治療介入が必要となるが、早期の心筋障害の80%は症状がなく、従来の画像診断モダリティでも治療効果があるタイミングでの診断に限界がある。 より早い時点で心筋障害を検出するための手法として、超偏極法の一種である動的核偏極(DNP)法を用いて組織障害の生じる前の代謝の変化から心筋障害を早期検出することを目指す。
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研究実績の概要 |
本年度は、生体動的核偏極(DNP)MRI装置を用いてドキソルビシン誘発心不全マウスの超早期において、心臓領域のレドックス代謝が亢進することが明らかとなった。またドキソルビシン投与心臓の組織について病理組織学的に解析したところ、ドキソルビシン30分においては、明確な組織変化は見られていなかった。
また蛍光顕微鏡による観察では、心臓にドキソルビシン由来の蛍光を観察し、投与したドキソルビシンが心臓に分布していることを確認した。
これらの結果より、in vivo DNP-MRIを用いることで、ドキソルビシン誘発心障害を早期に検出できることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね順調に進展している。 当初の予定通り、ドキソルビシン誘発心不全マウスのにおけるレドックス代謝亢進をin vivo DNP MRIで確認できたため。
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今後の研究の推進方策 |
ドキソルビシンの心毒性を軽減したエピルビシンとの比較検証を実施して、ミトコンドリア毒性の程度と、レドックス反応亢進との比較検証を実施する。
またdissolution DNP-MRSによるピルビン酸代謝による検討を進め、レドックスと乳酸蓄積(LDH)活性との評価精度を比較し、レドックス評価の有用性を検証する。
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