研究課題/領域番号 |
22K16136
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
由良 義充 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (60943305)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 心収縮能が保たれた心不全 / クローン性造血 / 心収縮機能が保たれた心不全 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者心不全の約半数を占める心収縮機能が保たれた心不全(HFpEF)は、依然として有効な治療薬が存在しない難治性疾患である。造血幹細胞に加齢と共に体細胞変異が生じ適応性の高いクローンが増幅される現象「クローン性造血(CH)」は、動脈硬化、虚血性心不全の独立した危険因子であることが報告されたことから、最近、循環器領域において注目を集めている。しかし、これまでにCHとHFpEFの関連性を検証した報告はない。本研究はCHに着目してHFpEFの新しい病態生理を明らかにし、将来の治療薬開発につなげることを目指すものである。
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研究成果の概要 |
心収縮機能が保たれた心不全(HFpEF)は、有効な治療薬が限られる難治性疾患である。本研究では、体細胞変異を持つ造血幹細胞が骨髄で増殖した状態「クローン性造血」が、HFpEFに与える影響を実験的に検証した。ヒトのクローン性造血を模したモデルマウスを用いた解析の結果、クローン性造血は免疫細胞の機能変化を介してHFpEF病態を悪化させる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、免疫細胞における体細胞変異を通じて心血管病の病態生理を理解するという、既存の研究とは全く異なる視点からのアプローチを進め、クローン性造血がHFpEFの病態を悪化させるという仮説を検証した。HFpEFは病態生理が十分に明らかになっておらず、有効な治療法も限定的であるため、現在の心血管病診療における最大の医療ニーズとも言われている。得られた知見に基づき、新規診断法や治療法の開発を進めることが可能であるため、本研究には大きな社会的意義があり、今後の発展が期待される。
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