研究課題/領域番号 |
22K16147
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
末永 祐哉 順天堂大学, 医学部, 准教授 (50811642)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 心臓サルコイドーシス / 危険因子 / バイオマーカー / リスクモデル |
研究開始時の研究の概要 |
既存の心臓サルコイドーシスに関する後ろ向きデータベースILLUMINATE-CSデータにさらに詳細な解析を加え、その予後規定因子を明らかにする。また、ILLUMINATE-CSの詳細かつ多角的な解析結果から、個々の心臓サルコイドーシス患者の臨床経過の違いがどのような背景からくるものかについての仮説を立て、その仮説を適切に検証できる多施設前向きレジストリをデザインし、ILLUMINATE-CS参加施設と共に登録を行っていく。本データは後ろ向きレジストリを使用し構築された予後予測モデルの外的妥当性を検証するためのデータセットとして用いられる。
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研究実績の概要 |
後ろ向きレジストリデータベース(ILLUMINATE-CS)を用いた解析からは多くの重要な治験を報告することができた。男性は女性より致命的な心室不整脈イベントのリスクが高く、この関係性は左室駆出率などの他の心室性不整脈イベントのリスク要因を調整しても維持されたことや(Heart. 2023;109:1387-1393)、心臓サルコイドーシス診断時の心房細動の存在はその後の全死因死亡と心不全入院の高い発生率と関連している事(Eur Heart J Open. 2023;3:oead100)を査読付き国際英文誌に発表した。また長年心臓限局性心臓サルコイドーシス患者(iCS)の臨床的特徴と予後に関するデータが不足していたが、本研究では、iCSの臨床特性と予後の影響を評価した。475人のCS患者のうち、119人(25.1%)がiCSと診断された。iCS患者は、AF歴や心不全入院歴の有病率が高く、心機能も低かった。しかし、予後因子の調整後、iCSは独立した予後不良要因として維持されなかった(Eur J Heart Fail. 2024;26:77-86)。また、前向き多施設レジストリは国立循環器病研究センターと共同にてMYSTICS-PROというレジストリを国内57施設で行う事となり、すでに倫理委員会からの承認を得て登録を開始している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
既存後ろ向きデータベース(ILLUMINATE-CS)のデータを利用し、本邦の心臓サルコイドーシス患者の特徴やその予後因子などについて今年度で6本の原著論文を査読付き国際英文誌に掲載することができた。加えて、前向き多施設データベース構築に関して構築は終了、症例登録を開始しているため、おおむね順調に進展していると判断している。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き後ろ向きレジストリデータからは本邦の心臓サルコイドーシス患者に関する知見を報告することを続け、また、前向きデータベースでは後ろ向きレジストリから得られた知見の外的妥当性の検証も含めて行っていく。
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