研究課題/領域番号 |
22K16161
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
吉田 和史 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (10907934)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 気管支喘息 / 転写因子 / ステロイド抵抗性 / 難治性喘息 / 好中球性気道炎症 / 酸化ストレス応答 |
研究開始時の研究の概要 |
環境因子による酸化ストレス負荷が自然免疫応答を介した喘息のアレルギー性炎症を増悪させることが予想されるが、転写因子Nrf2とTSLPの直接の関連を示した報告はない。したがって本研究ではこれまでの成果を発展させる形で、喘息のステロイド抵抗性獲得に関連するNrf2とTSLPの関連を明らかにすること、また上流のシグナル伝達経路を制御するという視点で、転写因子Nrf2の調節がステロイド抵抗性を改善させる有望なアプローチになり得るかを検証することで、幅広い患者層に恩恵のある全く新しい治療標的を見出すことを目的としている。
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研究成果の概要 |
喘息を初めとするアレルギー性気道炎症は環境刺激に対する生体反応として惹起される。転写因子は、環境からの刺激が受容体を介した細胞内伝達機構を通じて標的遺伝子の誘導発現を司る。Nrf2は酸化ストレス応答調節に深く関与する転写因子である。喘息の難治化の重要な要素にステロイド抵抗性があり、本研究はNrf2がステロイド抵抗性を改善させる新しい標的となるかを見出すことを目的としている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
野生型(wild type; WT)とNrf2欠損(Nrf2-KO)マウスを用いて、ハウスダスト抽出物(HDM)特異的なアレルギー性喘息モデルマウスを作成した。Nrf2-KO-HDMマウスはWT-HDMマウスに比較して気道の好中球性気道炎症が有意に増悪していた。Nrf2欠損マウスでは好中球性気道炎症の増悪にはIL-17サイトカインが関連することを明らかとした。喘息の好中球性気道炎症はステロイド抵抗性の重要なファクターであり、Nrf2が喘息の難治化に対する新規治療ターゲットとなることが示唆された。
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