研究課題/領域番号 |
22K16165
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石井 崇史 東京大学, 保健・健康推進本部, 助教 (30803118)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 気管支喘息 / 自然免疫 / RNA / ILC2 / House dust mite / 自然免疫系 / 2型自然リンパ球 |
研究開始時の研究の概要 |
気管支喘息の病態解明は進んできているが、DNAやRNAのような核酸を認識する自然免疫に関わる受容体の観点からは未解明部分が多く存在する。 2型自然リンパ球 (ILC2)はアレルギー性炎症を起こす細胞として近年同定された後、肺や気道にも存在し気管支喘息病態に深く関与する知見が蓄積されている。一方で核酸認識受容体のILC2の発現、機能制御に関しては未解明となっている。 本研究ではRNA認識受容体であるMDA5、RIG-I-MAVSに焦点を当て、その発現の制御と機能、認識する核酸の種類、気管支喘息病態への関与を解明する事、創薬候補としての検証を目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では既存データベースでILC2での発現が示唆されており、細胞質RNA認識受容体であるMDA5やRIG-I(RLRs)に焦点を当て、その機能や認識するリガンド、気管支喘息病態への関与をマウス生体モデルを用いて解明する事、創薬候補としての可能性を検証する事を目的とした。 結果としてはMDA5がダニ誘発気管支喘息モデルにおいて保護的な役割を持つこと、またILC2においてもIL-33に起因する可能性があるリガンドへの反応活性の差がMDA5によりもたらされる事が示唆された。引き続きRLRsの気管支喘息における保護的機序の解明やILC2における外因性/内因性核酸の役割を検討していく。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では気管支喘息の病態における自然免疫受容体のMDA5やRIG-I(RLRs)に焦点を当て、気管支喘息病態への関与をマウス生体モデルを用いて解明する事、特に気管支喘息病態に重要な細胞集団の一つである2型自然リンパ球(ILC2)に着目してRLRsの役割を検証した。 結果としてはMDA5がマウスの発気管支喘息モデルにおいて保護的な役割を持つこと、またILC2においてもMDA5による制御が示唆された。今後特にMDA5の気管支喘息における保護的機序の解明やILC2における詳細な役割を検討する事で、気管支喘息の新規治療候補の土台の一つとなりうる意義がある。
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