研究課題/領域番号 |
22K16181
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
松元 祐司 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (00600579)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | クライオ生検 / 気管支鏡 / 末梢肺病変 / ラジアル走査式気管支腔内超音波断層法 / 診断 |
研究開始時の研究の概要 |
気管支・肺疾患の診断法として、気管支鏡は中心的な役割を果たす。ところが対象の多くは末梢肺病変であり、到達性の低さから十分な診断精度は得られずにいた。特に従来の器具では前方からの検体採取しかできず、気管支の接線方向に位置する病変の診断は困難であった。 2017年に上市されたクライオプローブは、先端に接する組織を凍結して採取することで全周性に生検でき(クライオ生検)、我々は同生検が従来法の限界を超えられる可能性を報告した。クライオ生検は末梢肺病変に対して第一選択の生検法となれる潜在性があり、従来法とのランダム化比較試験により診断率および影響する因子を検討し、その有効性を確立することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究は、末梢肺病変に対する気管支鏡診断において、新たに導入されたクライオ生検の有効性を検討することを目的としている。30 mm以下の末梢肺病変に対する気管支鏡診断を予定されている患者を対象とし、従来の生検法と組織診による診断率の優越性を検討する、ランダム化比較試験を実施する。同時に、クライオ生検が特に有効性の高い可能性のある集団について探索し、詳細な診断精度や安全性の特性の違いについても比較検討する。 研究計画自体は2021年度より立案しており、共同研究者との議論を重ね、「末梢肺病変に対する気管支鏡診断におけるクライオ生検の有効性を検討するランダム化比較試験」の研究課題名で研究計画書を作成した。国立がん研究センター中央病院臨床試験コンセプト検討会における審査を経て、2022年6月に国立がん研究センター中央病院研究倫理審査委員会に提出した(国内の共同研究機関に関しては一括審査)。並行してUMIN INDICE cloudを利用した、本研究のためのelectronic data capture (EDC)およびランダム割付システムの構築について外部委託し、データセンターによる管理体制を確立した。 同年10月に倫理審査委員会の承認を得て、11月のUMIN-CTRにおける情報公開(UMIN000049329)と同時に症例登録を開始した。EDCおよびランダム割付が問題なく機能することを確認し、2023年3月末時点で113例の登録が完了している。この間、研究継続に支障を来すような事象は経験していない。目標登録数 660例に向け、2023年度も症例登録を継続する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の目標であった多施設共同ランダム化比較試験の実施に必要な手続きおよびシステムの構築が完了し、症例登録を開始できたため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は国際多施設共同試験であり、国内の4施設は一括審査、海外の2施設はそれぞれの国および施設での倫理指針に則り、個別審査を受けている。2023年3月末時点で国内の2施設で症例登録を進めており、残りの2施設は登録準備を進めている。また、海外の2施設では倫理審査が進んでおり、2023年度中には登録開始を見込んでいる。 2023年度は症例登録を継続しつつ、プロトコール論文を作成し、投稿する予定である。
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