研究課題/領域番号 |
22K16187
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
山名 高志 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 特任助教 (60907765)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 過敏性肺炎 / γδT細胞 / MR1 |
研究開始時の研究の概要 |
過敏性肺炎における抗原感作の機序は十分に解明されていない。申請者らはこれまでに本疾患の動物モデルで肺のγδT細胞が感作された個体において抗原と反応した際により多量のIL-17Aを産生することで感作、発症に重要な役割を持つことを報告した。しかしこのようなメモリーT細胞と類似した挙動を示すγδT細胞の分子的特徴や抗原認識の機序は十分に解明されておらず、ヒト検体を対象とした研究も不足している。本研究では過敏性肺炎におけるメモリーγδT細胞の表面マーカーなどを解析することで同細胞の性質や抗原認識の機序を解明し、またヒト検体を用いた解析を行うことで同細胞を標的とした新たな臨床検査への応用を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究ではメモリーγδT細胞の分子的特徴、及び過敏性肺炎における働きの解明を主目的としている。 2022年度は鳩糞抽出物(Piegon dropping extract)を用いて作製したPDE感作マウスを用いたメモリーγδT細胞の分子的特徴をリアルタイムPCRを用いて行った。その結果メモリーγδT細胞はCD69、CD103の発現が亢進していることが示唆された。またシングルセルRNA-seqによってさらなる詳細な解析を行ったところ、PDE感作マウスにPDEを再投与した場合、ナイーブなマウスに投与したときには見られなかったclusterの出現を確認した。現在シングルセル解析ソフトウェアを用いて同cluster中の分子発現傾向を解析中である。 さらにメモリーγδT細胞が異なる抗原に非特異的に反応している可能性を除外するため、PDEで感作したマウスにSaccharopolyspora rectivirgula(SR)を投与し、γδT細胞のサイトカイン産生を解析中である。 並行して、ヒトの過敏性肺炎患者検体中のγδT細胞の存在割合を解析を開始している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
シングルセルRNA-seqの実験における細胞ロスの問題があり、十分な細胞数を確保できなかったため再実験が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
実験手法を洗練しより精度の高いシングルセルRNA-seqを行い信頼度の高いデータを得る。 またヒトの検体を用いた実験も進めていく。 シングルセルで同定されたメモリーγδT細胞と考えられるclusterについてその分子的特徴をさらに解析していく。
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