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Type2/Non-type2の両指標による喘息,COPD,ACOの増悪予測検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K16198
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53030:呼吸器内科学関連
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

鈴木 康仁  福島県立医科大学, 医学部, 助教 (70769596)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード喘息 / COPD / ACO / Non Type 2 / バイオマーカー
研究開始時の研究の概要

喘息,慢性閉塞性肺疾患(COPD),喘息とCOPDのオーバーラップ(ACO)患者を対象に,Type 2炎症のバイオマーカーとして呼気一酸化窒素(FeNO)濃度と末梢血好酸球数を,Non-type 2炎症のバイオマーカーとして血清や喀痰中の硫化水素(Hydrogen sulfide:H2S),chitinase-3-like protein (YKL-40),neutrophil gelatinase-associated lipocalin(NGAL)を測定し,それらを組み合わせて用いることで,単独の指標を用いるよりも,より正確な喘息,COPD,ACOの病態評価を行いコントロールや増悪指標,経年的呼吸機能の変化だけでなく,治療薬の選択にも応用できるようにすることを検証する予定である.

研究実績の概要

この研究は2022年度以前より先行して行っており,現時点で,喘息患者46名,ACO患者32名,COPD患者35名を対象に解析を行っている.血清YKL-40濃度と増悪および呼吸機能との関連を評価した.まずエントリーから後方視的に増悪の有無を評価し,増悪を予測する血清YKL-40濃度のカットオフ値を検討したところ,カットオフ値は134 ng/mL(感度61.8%,特異度68.7%)であった.その後,前方視的に検討したところ,血清YKL-40≧ 134 ng/mLの患者は有意に増悪の頻度が高く(p < 0.01),且つ呼吸機能の低下が早い割合が有意に多かった(p < 0.05).したがって,血清YKL-40濃度は増悪や進行性気流閉塞を予測する指標となる可能性が示唆された.喀痰YKL-40濃度に関しては,血清YKL-40濃度と有意な相関は認めず,自覚症状との関連性を認めた.
また,NGAL濃度に関しては,血清YKL-40濃度よりも測定できた症例数が少なく,現時点では参考値だが,血清NGAL濃度は喀痰NGAL濃度と有意な正の相関を認めた(p < 0.01).さらに血清NGAL濃度は血中好中球数と,喀痰NGAL濃度は喀痰好中球分画と正の相関を認め好中球性炎症を反映することが示唆された.血清・喀痰NGAL濃度ともに呼吸機能とは相関を認めなかった.このため,現時点での検討ではYKL-40濃度とNGAL濃度は異なる病態を反映している可能性がある.
今後は,血清および喀痰NGAL濃度の測定症例も増やして,且つtype 2バイオマーカー(好酸球や呼気NOなど)も含めて臨床所見との関係性について評価していく予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2023年度は本研究の2年目にあたる.研究計画書に則り,最終的な予定症例数(喘息患者60名,COPD患者60名,ACO患者60名)を目標に当科外来通院中の患者のエントリーを行った.しかし,リクルートできた患者がまだ十分数ではなく,且つインフルエンザや新型コロナウイルスの感染流行に伴い,喀痰誘発検査などを一時的に自粛しなければならず,検体採取が困難となってしまった時期があったことが要因として考えられる.

今後の研究の推進方策

引き続き新規喘息,COPD,ACO患者のリクルートを行うとともに,現状集積した症例については,その後の肺機能や増悪の有無などの前向きな検討を行っていく予定である.また,Non-type 2バイオマーカーだけでなく,type 2バイオマーカーとの関連も併せて評価していく予定である.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Serum YKL-40 as a biomarker for predicting loss of lung function and neutrophilic airway inflammation in asthma, COPD and asthma-COPD overlap2023

    • 著者名/発表者名
      Yasuhito Suzuki, Junpei Saito, Mami Rikimaru, Atsuro Fukuhara, Ryuki Yamada, Riko Sato, Takumi Onuma, Hikaru Tomita, Mikako Saito, Natsumi Watanabe, Takaya Kawamata, Ryuichi Togawa, Julia Morimoto, Yuki Sato, Hiroyuki Minemura, Takefumi Nikaido, Naoko Fukuhara, Kenya Kanazawa, Yoshinori Tanino, Yoko Shibata
    • 学会等名
      ERS International Congress 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] ACOへの応用が期待されるバイオマーカー2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木康仁,斎藤純平
    • 学会等名
      第72回 日本アレルギー学会学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 気管支喘息,ACO,COPDにおける血清YKL-40濃度と呼吸機能経過との関連についての検討2022

    • 著者名/発表者名
      鈴木康仁,斎藤純平,佐藤俊,力丸真美,福原敦朗,李智祥,佐藤理子,山田龍輝,冨田ひかる,齋藤美加子,渡邉菜摘,梅田隆志,河俣貴也,森本樹里亜, 東川隆一,佐藤佑樹,峯村浩之,二階堂雄文,金沢賢也,谷野功典,柴田陽光
    • 学会等名
      第71回日本アレルギー学会学術大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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