研究課題/領域番号 |
22K16199
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
水品 佳子 自治医科大学, 医学部, 講師 (70458321)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 炎症 / 細胞死 / 細胞・組織 / 肺疾患 / 免疫学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、急性肺傷害(ALI)におけるPyroptosisの役割を解明することを目的に研究を行い、ALIにおける炎症惹起機構を解明し、ALIに対する新たな治療標的の同定を目指す。 まず初めに、ALIの病態におけるPyroptosisの役割を解明することを目的に、マウスALIモデルを用いた解析を行う。それに引き続き、Pyroptosis惹起の分子機序を解明することを目的に、in vitroでPyroptosis関連分子およびGSDMEのプロセシング機構に関する解析を行う。 以上の解析結果から、ALIの治療標的を同定し、さらにはALIの新たな治療開発を目指した解析を進めていく。
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研究成果の概要 |
急性肺傷害(ALI)におけるPyroptosisの関与を解明する目的で、ナノシリカ誘導性ALIモデルを用いて解析を行った。A549細胞(肺胞上皮細胞株)にナノシリカを添加するとCaspase-3依存的なGSDMEのプロセシングを認めたが、Caspase-3欠損A549細胞において細胞死は抑制されず、Necroptosisを抑制するRIP3阻害剤を添加したところ細胞死が抑制された。一方でNecroptosis阻害剤の投与はナノシリカ誘導性マウスALIモデルで肺傷害を軽減せず、ナノシリカによるALIには複数の細胞死が関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ALIの病態に炎症が関与することが示されているが、その詳細は不明で、有効な治療方法も確立されていない。制御された細胞死(RCD)は様々な病態における炎症の起点となりうることがわかってきているが、ALIにおけるRCDの関与については不明な点が多い。本研究ではALIにおける肺胞上皮細胞におけるPyroptosisの関与やプロセシング機構を明らかにし、さらにPyroptosis以外のRCDの関与についても解析を進めており、本研究成果はALIの病態解明や新たな治療戦略の開発につながるのみならず、無菌性炎症が関与する様々な疾患の病態解明に役立つ可能性がある。
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