研究課題/領域番号 |
22K16207
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
鈴木 知之 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 研究所・脂質生命科学研究部, 研究員 (60911112)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | サーファクタント / リピドミクス / リン脂質 / 呼吸機能 / 肺サーファクタント / リゾリン脂質アシル基転移酵素 / ホスファチジルコリン / ホスファチジルグリセロール / ラマン法 / 原子間力顕微鏡 / チップ増強ラマン散乱法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,申請者らが多種保有するリン脂質生合成遺伝子改変マウスの呼吸機能を測定し,その肺サーファクタントを回収し包括的脂質解析を行う.リン脂質は界面活性作用を有し肺サーファクタント機能の本体である.その作用はナノスケールである1分子の両親媒性に基づいており,その作用理解のために形態の解析を欠かすことができない.本研究では最先端の脂質可視化技術である原子間力顕微鏡-ラマン法を用いて肺サーファクタントを観察する.以上の実験によって得られたリン脂質の詳細な成分・構造・局在情報とマウスの呼吸機能を解析し,リン脂質が呼吸機能に果たす機序の解明に迫る.
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研究成果の概要 |
本研究は、呼吸機能に必須の生理活性物質である肺サーファクタントの個々のリン脂質成分の機能を明らかにすることを目的とした。我々は、リン脂質合成酵素であるリゾリン脂質アシル基転移酵素に着目し、その遺伝子改変マウスを用いて脂質解析と呼吸機能解析を行った。解析の結果、著明な変動を呈するリン脂質を複数認め、呼吸機能変動を示す可能性があるリン脂質成分を挙げることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺線維症や急性呼吸切迫症候群の患者さん由来の検体で特定脂質クラスの減少が報告されている。また、肺非結核性抗酸菌症の治療として抗生剤入り吸入剤の基剤としてリン脂質が使用されるなど、肺疾患とリン脂質の関連が示されている。マウス実験では、糖尿病誘発食餌によって飽和脂肪酸含有リン脂質が低下することが報告され、食事療法のターゲットとなる可能性もある。本研究の将来的な展望として、特定脂質と疾患の関連を明らかにすることで新規創薬ターゲット開発を目指す.
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