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tRNA 修飾酵素CDKAL1による糸球体足細胞機能制御の分子メカニズム解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K16224
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53040:腎臓内科学関連
研究機関熊本大学

研究代表者

永芳 友  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特任助教 (60908028)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
キーワードRNA修飾病 / CDKAL1 / 糖尿病性腎症 / 慢性腎不全 / 足細胞
研究開始時の研究の概要

これまでに我々はアジア人型2型糖尿病の原因遺伝子であるCDKAL1がtRNAをチオメチル化する酵素であることを明らかにした。ゲノムワイド関連解析より、CDKAL1は糖尿病とは独立した慢性腎臓病進行のリスク因子であることが報告されている。申請者は先行研究において、全身型Cdkal1欠損マウスの尿を評価したところアルブミン尿の有意な上昇を認めた。これらの知見からCDKAL1は糸球体足細胞の機能に関与することが示唆された。本研究ではCDKAL1の腎臓、特に糸球体足細胞における生理学的意義を解き明かすことで、tRNA修飾欠損に伴う腎障害メカニズムを明らかにし、創薬ターゲットを探索することを目的とする。

研究実績の概要

2年目は各種Cdkal1ノックアウトマウスを用いた解析を実施した。まず、全身型Cdkal1ノックアウトマウスと膵β細胞特異的Cdkal1ノックアウトマウスにおけるアルブミン尿の比較を行なった。その結果、全身型Cdkal1ノックアウトマウスで有意なアルブミン尿の増加を認めた。全身型Cdkal1ノックアウトマウスに、5/6腎臓摘出やストレプトゾトシン投与を行い腎負荷を行なった。その結果、全身型Cdkal1ノックアウトマウスにおいて有意なアルブミン尿の増加を認めた。加えて血中クレアチニンの有意な増加を認めた。また全身型Cdkal1ノックアウトマウスに腎糸球体における形態学的変化を行うため、PAS染色やHE染色を行なったが明らかな形態学的異常は認めなかった。次に、より詳細な評価を行うため、電子顕微鏡写真を撮像したところ、全身型Cdkal1ノックアウトマウスにおいて足突起消失(foot process effacement)を認めた。このことから、Cdkal1は腎糸球体足細胞における濾過機能にとって重要な役割を担っていることが示唆された。また初年度で作成したCdkal1ノックアウト足細胞(E11)での表現型を詳細に検討するため、特定のコドン5つ挿入したルシフェラーぜを設計しプラスミドを作成した。そのプラスミドをトランスフェクションし、各コドンでの翻訳効率を評価したところCdkal1ノックアウト足細胞においてリジンコドン(AAA,AAG)において有意な翻訳量の低下を認めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Cdkal1ノックアウトマウスにおける尿生化学的検討から形態学的評価まで、円滑に進行しており、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

最終年度では、これまでに作成したCdkal1ノックアウト足細胞や、Cdkal1ノックアウトマウスを用いて、Cdkal1欠損による足細胞機能障害の詳細な分子メカニズムの解明を実施する。具体的にはリジン含有量の多い足細胞機能関連タンパク質の発現状態をターゲットタンパク質とし、そのターゲットタンパク質を過剰発現することで足細胞機能が改善するかを評価・検討する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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