研究課題/領域番号 |
22K16226
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
狩野 俊樹 順天堂大学, 医学部, 助教 (00866733)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 粘膜免疫応答異常 / Toll Like Receptors / 糖鎖異常IgA / IgA腎症 / 腸管粘膜免疫 / APRIL/BAFF |
研究開始時の研究の概要 |
IgA腎症において、特に欧州を中心に、腸管粘膜免疫応答異常との関連が多数報告されているが、外来抗原を介するAPRIL/BAFFを中心とした詳細なメカニズムについては議論が分かれている。そこで、本研究では、IgA腎症モデルマウスであるgddYマウスを用いて、IgA腎症におけるAPRIL/BAFFを中心とした腸管粘膜免疫応答異常の機序や責任部位の解明を目的としている。
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研究実績の概要 |
IgA腎症は粘膜免疫応答異常が想定されており、自然免疫系の中心をなすToll like receptors (TLRs)の関与が明らかとなったが、IgA腎症の進行の鍵となる糖鎖異常IgA1(Gd-IgA1)の産生機序は未だに不明である。欧州を中心に、腸管とIgA腎症の関連が報告されており、IgA腎症の病態にはTLRsを介した腸管粘膜免疫応答異常が想定される。そこで本研究では、IgA腎症発症マウスを用いて腸管粘膜免疫応答における腎炎惹起性IgA産生機序の解明を目的とする。まず初めに末梢血、鼻咽腔関連リンパ組織(NALT)、腸管関連リンパ組織(GALT)におけるIgA、糖鎖異常IgA、免疫複合体の産生について検証した。IgA に関しては、末梢血、NALT、MLNのいずれにおいても腎炎発症・非発症ddY マウスで差はなかった。しかし、糖鎖異常IgA、IgA-IgG免疫複合体に関しては、IgA 腎症発症ddYマウスの方が、非発症ddY マウスに比較して、血清、NALT において有意に高値であった一方、GALTにおいては両群に差がなかった。続いて、NALT、GALTに対してCPG-ODN 刺激を行い、培養したところ、いずれの組織もIgA の産生増加を認めた。しかし、糖鎖異常IgA、IgA-IgG免疫複合体に関しては、NALT において有意に産生増加をした一方で、GALTにおいては産生増加を認めなかった。IgA 腎症の発症には外来抗原を介するNALT を中心とした粘膜免疫応答異常が必須であると確認され、GALT 由来のIgA は血清やNALT で産生されるIgA とは糖鎖修飾パターンが異なり、IgA-IgA免疫複合体を形成しないと考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記の通り、GALT、NALTのIgAや糖鎖異常IgAの産生部位については検証が可能であったが、便の細菌叢についてはまだ検証ができていない。 今後、a proliferation-inducing ligand (APRIL)やB cell activating factor belonging to the tumor necrosis factor family (BAFF)などのサイトカインの中和抗体を用いてさらなる検証を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
a proliferation-inducing ligand (APRIL)に関しては、IgA腎症との関連が示唆されているが、B cell activating factor belonging to the tumor necrosis factor family (BAFF)に関しては否定的な報告もある。 今後、IgA腎症発症マウスモデルを使用して、APRILとBAFFに対する中和抗体、腸管選択的ステロイドを用いて、検証を行う。また、マウスの便も検証も行い、ヒトへの応用も行う予定である。
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