研究課題/領域番号 |
22K16231
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
板野 精之 川崎医科大学, 医学部, 講師 (90584889)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | TRPC / 糸球体上皮細胞 / 内皮機能障害 / sGC / Ca / Caイオン |
研究開始時の研究の概要 |
糸球体上皮細胞におけるsGC-PKG経路が糸球体病変の進展を抑制的に制御することを検証する。近年、sGC活性化をターゲットとした創薬が進んでいる。sGC活性化によるTRPC制御機構の解明と腎疾患におけるsGC活性化制御の意義を解明したい。糖尿病性腎臓病で認められる糸球体微細炎症への影響を明らかにすることで腎臓病の病態生理の解明に寄与したい。
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研究成果の概要 |
糸球体上皮細胞内への過剰なCa2+流入は細胞骨格のremodelingを誘導し、結果アルブミン尿が出現する。近年、多くの研究から糸球体上皮細胞におけるTRPC6を介したCa influxが上皮細胞障害に重要性が見出されてきた。しかしながら、その制御機構は明らかになっていない。「糸球体内皮細胞は糸球体上皮細胞のTRPC6活性化制御を介し、糸球体内恒常性維持を担う」ことが想定される。この制御機構を解明するべく本研究では、「糸球体内皮由来Nitric oxide(NO)は糸球体上皮細胞におけるTRPC6活性化制御を介し糸球体保護に働く」との仮説を証明するべく検討を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先行研究から先行する糸球体内皮障害が上皮細胞障害へ関与することを見出した。特に上皮細胞の形態変化には細胞骨格のremodelingが重要であり、TRPC6を介したCa2+流入が関与していることを示唆する。また糸球体内皮障害ではbioavailable NOの低下が起きる。その結果、糸球体上皮細胞におけるsGC-PKG経路の活性化が減弱することが想定される。以上の事実からeNOS-NO-sGC経路による糸球体上皮細胞TRPC6依存的Ca2+流入制御機構に注目した。「腎症初期に認められる糸球体内皮細胞障害が腎症進行に重要な糸球体上皮細胞障害を惹起するメカニズムは何か?」を本研究の命題としたい。
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