研究課題/領域番号 |
22K16282
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
浅野 伸幸 (永井伸幸) 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (50786100)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 縮毛症 / woolly hair / LIPH / C3orf52 / C3ORF52 / C末端 / 先天性縮毛症 / LIPH遺伝子 / C3ORF52遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
まず、近年報告された常染色体劣性遺伝形式を示す先天性縮毛症の新たな原因遺伝子であるC3ORF52遺伝子に着目し、その発現タンパクの機能や局在を培養細胞レベルで解明する。また、日本人において既知の遺伝子変異が同定されなかった縮毛症患者の遺伝子解析からC3ORF52遺伝子変異が同定された場合に、この変異による発現・機能解析を行うことで、ヒトにおける毛髪の成長、毛包の分化における役割や意義をさらに明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究ではまず、野生型LIPHと5つの変異型LIPHの発現ベクターを作製し、培養細胞で発現解析を行った。その結果、3つの変異型LIPHは細胞外に全く分泌されないことが分かった。また、詳細な共免疫沈降法を行った結果、C末端側の変異であるV437Gfs*4のみC3orf52との結合能が著しく低下し、LIPHとC3orf52は互いのC末端で結合することが判明した。なお、C3orf52は毛包内毛根鞘のヘンレ層に主に発現していた。最後に、変異型LIPHが下流のシグナル伝達系に及ぼす影響について機能解析を行った。その結果、いずれの変異型LIPHでも下流のTGFαの分泌量が著しく低下することが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
縮毛症は日本人で最も患者数の多い先天性毛髪疾患であり、その病態を解明することには大きな意義がある。本研究を通じ、LIPH遺伝子変異の性質が明らかになるとともに、LIPHとC3orf52との物理的および機能的関連性もかなり解明された。本研究により、将来的に本疾患に対する治療薬を開発するための重要な知見が得られたと考えられる。
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