研究課題/領域番号 |
22K16285
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
木村 俊寛 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特任助教 (40879904)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | メラノーマ / 免疫細胞療法 / OX40 / OX40L / iPS-ML / 免疫チェックポイント阻害薬 |
研究開始時の研究の概要 |
iPS細胞をソースとした細胞移入療法として我々は不死化したiPS細胞由来ミエロイドライン (iPS-ML)を用いて研究を行なっており、すでにOX40Lを導入したiPS-MLはマウスメラノーマに対する治療効果を増強することが確認できている。その際腫瘍内には多くの活性化T細胞が浸潤しており、様々なサイトカインを放出することで抗腫瘍効果を引き起こしていることが推測された。これは免疫チェックポイント阻害薬が無効な腫瘍の状態を打破する作用であり、併用療法での効果増強が期待できる。臨床応用に向けてまずはin vivoでの併用治療効果について検討し、そのメカニズムの解析および安全性の評価を行う。
|
研究実績の概要 |
本年度はまず、無限増殖能を持ったマウスiPS細胞由来ミエロイド細胞(iPSC-pMC)と免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-L1抗体、抗CTLA-4抗体)との併用効果について、担癌マウスを用いて治療実験を行っている。マウスメラノーマ細胞を腹膜播種したマウスを非治療群、iPSC-pMC投与群、iPSC-pMC-OX40L投与群、抗PD-L1抗体+ iPSC-pMC投与群、抗PD-L1抗体+ iPSC-pMC-OX40L投与群、抗CTLA-4抗体+ iPSC-pMC投与群および抗CTLA-4抗体+ iPSC-pMC-OX40L投与群の7群に分け、併用による治療の上乗せ効果を検証する予定であるが、現在はPD-L1抗体やCTLA-4抗体の投与量、スケジュールなどについて予備実験が概ね整ったところであり、免疫チェックポイント阻害薬とiPSC-pMCの併用療法による治療上乗せ効果の確認を行なっている段階である。そのため、治療後の機能解析として予定していた、脾臓や腫瘍内浸潤リンパ球の免疫染色やフローサイトメトリーでの解析はまだ出来ていない。 また、これまでは腹膜播種モデルに対して、腹腔内投与での治療効果を確認していたが、より実臨床での治療に近づけるため、皮下転移モデルに対する皮下投与での治療実験や、肺・肝転移モデルに対する静注での治療実験についても計画しており、マウス尾静脈からの注射方法の手技確立のため予備実験を進めている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスのパンデミックにより、人員・施設利用の制限や製品購入の制限があり、想定よりも研究の進行が遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き、マウスメラノーマに対するiPSC-pMCと免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-L1抗体、抗CTLA-4抗体)併用での治療実験を進め、その上乗せ効果を確認する。腹膜播種モデルでの治療実験と並行して、皮下モデルでの治療実験も進める。
|