研究課題/領域番号 |
22K16297
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
千葉 晶輝 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70875947)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 急性骨髄性白血病 / 造血幹細胞 / 正常造血 / EVI1 / AML |
研究開始時の研究の概要 |
CRISPR-Cas9 systemを用いた遺伝子改変マウスを用いてEVI1(Ecotropic viral integration site 1 )の正常造血およびEVI1高発現白血病における下流標的の探索を行う。本研究はBAALC(brain and acute leukemia cytoplasmic)やERG(ETS-related gene)など、HSCに発現する遺伝子の高発現で特徴づけられるタイプの他の難治性AMLに共通する治療開発のモデルとなりうる可能性があり、これにより難治性AMLの病態解明と新規治療開発の基盤を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、CRISPR-Cas9システムを用いて3×FLAGタグをEvi1遺伝子の3'端にノックインしたマウスを作製し、Evi1の下流標的を探索した。正常造血幹前駆細胞LSKとEVI1を高発現するAMLマウスモデルの骨髄細胞に対してCUT&RUN-seqを行い、両者のデータを比較した。GSEAなどで解析した結果、Evi1高発現白血病特異的に上昇するターゲット遺伝子候補として、増殖シグナルに関与するEGFL7やPHACTR1が含まれることを確認した。さらに、これらの遺伝子をノックアウトすることで、白血病細胞の増殖が抑制されることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
EVI1を高発現するAMLは極めて予後不良だが、正常造血幹細胞の維持にもEVI1は必須なため治療標的とするのは難しい。本研究ではCRISPR-Cas9 systemを用いた遺伝子改変マウスを用いてEVI1の正常造血およびEVI1高発現白血病における下流標的の網羅的な探索を行い、白血病特異的に作用するいくつかの候補遺伝子を明らかにした。これはEVI1高発現AMLのみならず、造血幹細胞に発現する遺伝子の高発現で特徴づけられるタイプの他の難治性AMLに共通する治療開発のモデルとなりうる可能性があり、学術的な意義が高いと考えられる。
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